保育士が足りない!静岡市では200人以上不足か…入園できない「待機児童」も7年ぶりに増加
静岡市の保育士不足は200人以上か
静岡県内の待機児童が増加した背景はこの保育士の不足がある。 静岡市では2024年度に入り7年ぶりに待機児童が発生。入園の申し込みが増えたのに対し、保育士が足りないことが要因とみられている。 静岡市子ども未来課・杉本竜哉 係長: 低年齢児のほうが1人の保育士で見られる子供の数が少なくなってくるので、そういったところで(低年齢児保育の希望が増えると)保育士の確保がより必要になってくる実情がある。静岡市全体で公立も私立の園も、どちらもそれぞれ100人以上の保育士が不足しているのではないか 静岡市は業務をデジタル化したり保育補助員を増やしたりして、仕事の負担の軽減に取り組んでいる。
仕事は多いけど給料は…
一方、現場の保育士たちは働く環境についてどう思っているのだろうか。 東豊田中央こども園・相川萌さん: 仕事も多く園で終わらなかったり、休憩時間も仕事をしたりすることが多い。時間外で働いた分がお金になるわけでもないので、もう少し給料が上がるなり手当がしっかりすればいいと思う 仕事量の多さや子供を預かる業務内容が給与と見合っていない点は、保育士の退職理由の上位にあがっている大きな課題だ。 東京都の調査によると、退職した理由として「給料が安い」をあげた人が29.2%、「仕事量が多い」が27.7%、「労働時間が長い」が24.9%だった。退職理由の2~4位だ。
保育士の待遇改善のために
専門家は、保育士の待遇改善には「保育士の専門性を多くの人が理解する必要がある」と話す。 常葉大学 保育学部・石田淳也 助教: 保育というのは「託児・預かる」だけではなく、より良く子供たちが育っていけるようにと先生たちが考えながら子供たちと関わっている。保育士は預かるだけではなくて、専門的な知識を持って子供がより良く育つためにやっている職業だということを、まわりの人も、保育士自身も持ちながら、みんなの意識が変わっていくといい 保育士は「子どもが好き」だけでは務まらない専門的な知識や経験が必要とされる仕事だ。 そんな中、保育士たちは多くのやりがいも感じているようだ。 東豊田中央こども園・相川萌さん: 子供の成長や子供と関わって元気をもらうのが一番。保護者と一緒に成長を共有しあってというのも好きなので、そういうところに元気をもらって頑張れていると思う 人間の土台を作る幼少期を支える保育士。 その大切さを社会全体で理解することが保育士の待遇改善、そして待機児童を減らし、住みやすい社会にすることにつながっていくはずだ。 (テレビ静岡)
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