秀岳館サッカー部の暴行問題で衝撃の音声データが流出…指導者と見られる人物が動画投稿生徒を「俺が訴えたらどうなる?」と糾弾
声の主が誰なのか現時点で真偽のほどはわからない。しかし、ネット上で瞬く間に拡散された音声データが、本物で、サッカー部の指導者の声であれば大問題だ。弁護士や損害賠償請求といった、脅迫や恫喝まがいの言葉を浴びせている時点で、指導者の立場を利用したパワーハラスメント行為にあたる。 サッカー部の公式ツイッターと同インスタグラム(@syugakukanfc)が更新され、キャプテンや暴行を受けた部員、問題の動画を撮影・投稿した部員を含めた11人による、顔と実名を明かした謝罪動画が公開されたのは22日の夕方だった。 説明責任がある大人が沈黙を貫き、守られるべき子どもが盾となった状況は大きな波紋を広げた。不可解に映った展開も、その日の朝点呼で、指導者の言葉に動揺した部員たちが、騒動の早期収束を図るために起こした行動だとすれば合点がいく。その謝罪動画も学校や監督、コーチに迷惑をかけたという理由で翌日に削除を命じられた。 加害者と名指しされた2人の部員は、謝罪動画で「感情的になってしまい」とSNSへ投稿した理由を説明している。暴行を受ける仲間を見かねた正義感に突き動かされ、外部へ向けて実情を訴えた内部告発が、一転して学校という閉鎖的な空間内で咎められている。保護者を含めた外部による保護も急務になってくる。 またこの音声が朝点呼のものだとすれば、録音したのは部員である可能性が極めて高い。 レコーダーを用意していた点からも、サッカー部内の信頼関係が崩壊していると推測できるし、今後に始まるはずの犯人捜しにも警戒しなければいけない。 さらに問題が発覚して以来、公の場に姿を現さなかった段原監督は、東京・汐留の日本テレビタワー内のスタジオで生中継される「スッキリ」に急きょ出演。2人の部員が置かれる立場に関して、MCを務めるタレントの加藤浩次から「その子たちに『何でだよ』と矛先が向かうのは違うと思う」と問われると、こんな言葉を返している。 「いや、もう同感でございます」 皮肉にも生出演を終えた直後にサッカー部の指導者のものとされる音声データがツイッター上で公開された。これでは、番組の最後に涙で声を上ずらせ、頭を下げながら発せられた、一連の騒動を謝罪する監督の言葉に対する信頼性も大きく揺らいでくる。 自宅謹慎中の当該コーチを含めて、総勢で14人を数えるコーチ陣全員の力が、再出発を果たす上で必要だと段原監督は訴えている。