古性、眞杉らを最後方からねじ伏せた犬伏湧也 帝王・山田裕仁氏「これほどの“直線一気”はめったに見られない」/京王閣競輪G3・決勝回顧
現役時代はKEIRINグランプリを3度制覇、トップ選手として名を馳せ、現在は評論家として活躍する競輪界のレジェンド・山田裕仁さんが京王閣競輪場で開催された「ゴールドカップレース」を振り返ります。 2024年10月29日(火)京王閣12R 開設75周年記念 ゴールドカップレース(G3・最終日)S級決勝 左から車番、選手名、期別、府県、年齢 ①新田祐大(90期=福島・38歳) ②眞杉匠(113期=栃木・25歳) ③古性優作(100期=大阪・33歳) ④小林泰正(113期=群馬・30歳) ⑤犬伏湧也(119期=徳島・29歳) ⑥鈴木竜士(107期=東京・30歳) ⑦南修二(88期=大阪・43歳) ⑧木暮安由(92期=群馬・39歳) ⑨新山響平(107期=青森・30歳) 【初手・並び】 ←③⑦(近畿)④⑧(関東)⑨①(北日本)②⑥(関東)⑤(単騎) 【結果】 1着 ⑤犬伏湧也 2着 ⑨新山響平 3着 ③古性優作 3着 ⑦南修二
S班5名ほか平原、新田ら豪華メンバー集結
10月29日には東京都の京王閣競輪場で、ゴールドカップレース(G3)の決勝戦が行われています。S級S班がなんと5名も出場という豪華メンバーで、そのほかにも平原康多選手(87期=埼玉・42歳)や新田祐大選手(90期=福島・38歳)など、銘柄級が多数参戦。出場選手のレベルがここまで高いと、やはり見応えのあるレースが増えますよね。勝ち上がりの過程も手に汗握るような激戦が多く、本当に面白いシリーズでした。 ただ、調子の維持に苦労した選手もいたのではないでしょうか。というのも、弥彦・寛仁親王牌(G1)の後にいわゆる「地区プロ」に出場して、さらにこのシリーズに出場というハードスケジュールだった選手が何名もいたんですよね。地区的には南関東・中部・近畿の選手がこれに該当して、今年の寛仁親王牌を制した古性優作選手(100期=大阪・33歳)も、ハードスケジュールでの出場となりました。 しかし、超ハイレベルなメンバーが揃った初日特選で1着をもぎ取ったのは、その古性選手。最終2センターでは選手の間を縫うようなコース取りで捲りきり、後続を突き放しての圧勝でした。主導権を奪いにいった新山響平選手(107期=青森・30歳)は、カマシた犬伏湧也選手(119期=徳島・29歳)とのもがき合いとなった結果、共倒れに。新山選手は9着、犬伏選手は7着という結果に終わっています。 その後、S級S班は全員が準決勝に進出するも、佐藤慎太郎選手(78期=福島・47歳)と松浦悠士選手(98期=広島・33歳)は、残念ながらここで敗退。後方から豪快に捲った犬伏選手のダッシュに、松浦選手がついていけず離れてしまったシーンは印象的でしたね。近況あまり存在感を発揮できていなかった犬伏選手でしたが、かなりいいデキで出場してきた様子。あの急加速は、本当にすさまじいですよ。