“政治とカネ”徹底調査 「政策活動費」にも課題…自民党幹部「選挙で表に出せないことに使う」 その実態は?【政治部長解説】
■閣僚経験者「計画性があり悪質」
田中部長 「さらに、ある閣僚経験者は『若い議員がお金を集めるのは大変だが、派閥のパーティーだと言えば売りやすい。だから、派閥のパーティーは常態化してきた』と指摘しています」 「議員側の言い分としてはこうなのですが、一方でパーティーは会計処理が不明朗で裏金もつくりやすいという指摘は、以前からずっとありました」 「また別の閣僚経験者は『裏金問題は単なるうっかりミスとはわけが違う。計画性のある悪質なものだ』と述べ、きちんと公開すべきだとしています」
■裏金問題を端緒に…問われる政策活動費
藤井アナウンサー 「この裏金の温床となったのが政治資金パーティーだったということですが、今回の裏金問題をきっかけに、政策活動費のあり方も問われていますよね」 「政策活動費は党本部から何億円ものお金を受け取っても何に使ったのか明らかにしなくていい、使途公開の義務がないというものです」 田中部長 「自民党は2022年、1年間で党幹部15人に対し60回にわたって計14億円超を支払っています。最も多いのは茂木幹事長で、合わせて9億7150万円を受け取っています。2021年は当時の甘利幹事長は衆議院選挙の直前の約1か月で3億8000万円を受け取っていました」
■鈴木宗男議員に聞く…使い道は?
田中部長 「裏金とは違って政策活動費は違法ではありません。一方で、こうした巨額のお金の使い道を明らかにしなくていいことから、ブラックボックス化しているとの指摘も出ています」 藤井アナウンサー 「この巨額の政策活動費を何に使っているのかは気になりますよね」 田中部長 「その点についても、かつて自民党で選挙対策を担った鈴木宗男議員に聞きました」 鈴木議員 「(以前党から)億のお金を、選挙の時に党から言われてそれぞれ応援に回ったもんですよ」 「地方に行く場合、地方にもきちっとした経費、会合を持つわけですから、その経費は持って行くし、あるいは選挙の時ならば陣中見舞いとして、それぞれ自民党が事務所を張っているわけですから、その経費は党本部としての陣中見舞いとして持っていきますね」