Windows版「Copilot」はネイティブアプリへ ~Windows Insiderでテスト開始
米Microsoftは12月10日(現地時間)、Windows版「Copilot」アプリのアップデートを「Windows Insider Preview」プログラムに参加するすべてのテスターへ展開したと発表した。ネイティブアプリ化に加え、新たに「クイックビュー」(quick view)と呼ばれる機能が追加されているという。 【画像】現在のアプリは「プログレッシブ Web アプリ」(PWA)に過ぎない リリース当初はOSに統合されていたWindows 11のAIチャット機能「Copilot in Windows」は、今年の夏頃から単体アプリとして分離された。現在は一般的なアプリと同様、[スタート]画面から呼び出したり、タスクバーにピン留めして利用するスタイルになっている。 しかし、このアプリの実体はWebページ(copilot.microsoft.com)をローカルアプリのように扱えるようにした「プログレッシブ Web アプリ」(PWA)に過ぎない。機能の拡充によりPWAは以前より使いやすくなっているが、まだまだネイティブアプリの使い勝手には及ばないのが現実だ。 そのためか、Windows版「Copilot」アプリはネイティブアプリ化され、タスクトレイに常駐するスタイルになるとのこと。OSのスタートアップとともにバックグラウンドで起動し、ユーザーの求めに応じてすばやくアクティブ化する設計になるようだ。パフォーマンスの向上も期待できるだろう。 加えて、[Alt]+[Space]キーでコンパクトなチャットUIを開閉できる「クイックビュー」がWindows 10/11へ導入される。左上のボタンを押せば、通常のメインウィンドウへ切り替えることも可能。専用の[Copilot]キーを備えたPCで[Copilot]キーを押した場合は、メインウィンドウが表示されるとのこと。将来バージョンでは代わりに「クイックビュー」を開くオプションも追加されるだろう。 なお、ショートカットキーに[Alt]+[Space]を利用するアプリは多いが、キーコンビネーションがバッティングする際は、OSのスタートアップ後最初に起動され、バックグラウンドで実行されているアプリが呼び出されるとのこと。状況によってはキーボードショートカットの再設定や調整が必要になるかもしれない。 この変更は、「Copilot」アプリのバージョン 1.24112.123.0以降で適用される。現在、「Microsoft Store」を通じてすべてのプレビューチャネルに展開されているが、その対象範囲はまだ絞られており、段階的に拡大されていく。アップデートがすぐに利用できるとは限らない点には注意したい。
窓の杜,樽井 秀人