ゼブラゾーンは走行OK? 禁止されていないが…リスク大 事故時の過失割合も増加
ゼブラゾーン(導流帯)とは、道路上にある白い枠線で囲まれた斜線エリアのことです。ゼブラゾーンは右折レーンの手前など「車両の安全かつ円滑な走行を誘導する必要がある場所」に設置されています。自動車をむやみに侵入・走行させず、交通事故や交通渋滞を防止することが目的です。 【図解】ゼブラゾーンを走ってこんな事故に遭遇すると…最大20%ほど過失割合が引き上げられます ▽ゼブラゾーンが設置される主な場所 ゼブラゾーンが設置される具体的な場所としては、以下のような場所が挙げられます。 ・多車線道路の交差点 ・右折/左折レーンの手前 ・合流ポイントの手前 ・分岐ポイントの手前 ・車線数が減少する部分の手前 ・広めの片側1車線の中央部 ・複雑な形状の道路
ゼブラゾーンの走行・駐停車は可能?
ゼブラゾーンの走行や駐停車は、道路交通法などの法令で禁止されていません。少なくとも、走行だけで違反点数や反則金が取られることはないです。 しかしゼブラゾーンの本来の設置目的は、車両の安全かつ円滑な走行を「誘導」すること。走行や駐停車をすれば、事故や渋滞のリスクを高めます。「禁止こそされていないが、あくまで走行や駐停車を推奨していない場所」と認識しましょう。 ▽走行ではスリップ等による事故の危険も 白線は、アスファルトに比べると滑りやすいです。雨や雪など悪天候の時に走ると、スリップやパンクをする可能性もあります。天気に関わらず走行や駐停車を避けるべき場所ですが、天気の悪い時は、より一層侵入しないよう注意しましょう。 ▽エリア全体が駐停車禁止区域の場合も 駐停車に関しては、ゼブラゾーン近辺のエリア全体が禁止となっている可能性があります。そのため「ゼブラゾーンだから大丈夫」と安易に駐停車すると、駐停車違反として違反点数や反則金が科されるかもしれません。 ▽事故では過失割合が高くなりやすい ゼブラゾーンを走行して事故を起こすと、通常の事故と比べて過失割合が高くなる傾向があります。 たとえば後方から直進してきた車両(A車)と進路変更しようとしていた車両(B車)が衝突した場合、一般にA車の過失割合は30%程度です。しかしA車がゼブラゾーンを走行していた場合、その過失割合は30~50%となり、最大20%ほど過失割合が引き上げられます。