「空中テラス」「絶景ブランコ」…逆転の発想で客を呼ぶ!新時代リゾート
冬以外に稼ぐスキー場の秘密~隠れた資産をオンリーワンに
〇冬以外に稼ぐスキー場の秘密1~「眠れる宝」をオンリーワンに 「アルプスの少女ハイジ」のテーマに乗せて白馬連峰の絶景に飛び出すブランコ「ヤッホー!スウィング」。 2020年に登場すると、瞬く間にSNSでバズり、最長5時間待ちを記録したことも。安全ベルトを装着し、スタッフも付いて楽しむ。料金は約2 分で500円。有料にしたのも戦略の一つだ。 「ある程度収入があることで、きちんとしたメンテナンスもできるし、ここで得た収益をまた次の施設に投資をできるようにもなる」(和田) 稼いだお金をもとに作ったのが、高さ10メートルから吊るされ、より爽快感を味わえる巨大絶景ブランコ「白馬ジャイアントスウィング」(1000円)。リピーターを増やすには、新しいものを作って常に変化することが必要だという。 ちなみに2023年、ブランコには4万人以上が乗り、売り上げは2000万円を超えた。
一方、ゲレンデをさっそうと駆けているのは「マウンテンバイク」。夏場は使い道のなかったゲレンデを生かしてスリル満点のコースを作り上げた。日本で初めて導入された「マウンテンカート」も楽しめる。
〇冬以外に稼ぐスキー場の秘密2~タイプいろいろ泊まりたくなる宿 和田の会社は魅力ある宿づくりも行っている。 岩岳エリアの宿泊施設が集まる新田地区。その一角にある「旅籠丸八スクエアエイト」は明るくオシャレな雰囲気だ。以前は地元の人が営む民宿だった。 スキーが盛んな頃に、宿が次々にできたが、近年はオーナーの高齢化もあって畳んでしまうところも出ている。そこで和田は思い切ったリノベーションを行い、再生を図っている。これまでに4軒の民宿を改装。ブランドなどを一本化し、統一感のあるイメージを作りあげた。 運営も和田たちが請け負う。オーナーから宿を借り受け、改装と運営を行い、毎月一定額の賃料を支払う仕組みだ。これでオーナーも安定した収入が得られる。