高すぎる、空室がない! 国内出張「ホテル」問題、旅のプロに聞いた「安く泊まる」ための秘策
◆訪日客にとって東京は「何でも3割引の感覚」
こうした状況の主たる理由の1つは「インバウンド」だ。コロナ禍後の円安によって「日本のおトク度」が高まったことで、近場の韓国や台湾からの旅行客はリピーターとなり、欧米などからの旅行客は長期滞在で日本旅行を満喫している。 在米日本人によると「東京でクレジットカード決済したら、何でも3割引の感覚」と言うほど、今の日本は“とにかく安い”らしい。ホテルの宿泊料金を多少上げても、円安かつ「旅行」であるインバウンドだと何泊しても金額が高いと感じないのだろう。 片や、多くの日本人は賃金が上がらない。特に中小零細企業は光熱費をはじめとした経費は上がる一方で、大幅な賃上げは難しい事情もある。大企業を中心に出張時の「宿泊費の上限を上げる」「金額超過分は会社がその都度精算」といった対応が広がりつつあるものの、現状に追いついているとは言いがたい。 あまりのホテル予約困難ぶりに、会社の総務部などが出張手配を行うこともあると聞く。だが、出張先の土地勘がないため駅から遠くアクセスが悪いホテルだったり、歓楽街の中で治安面で安心できないホテルだったりするケースもあり、結局は「自分で手配する方が都合がいい」という声も少なくない。
◆旅のプロが実践する「できる限り安く予約する方法」
筆者も長年にわたって国内出張し、今現在もほぼ毎月どこかのホテルに泊まっている。 コロナ禍では今より予約しやすかったのに加えて、「GoToトラベル」「全国旅行支援」などによるおトク度が半端なく、京都市内のビジネスホテルで1泊3000円台も珍しくなかった。それが現在、気軽に出張できなくなったことを実感すると共に、それでもできる限りリーズナブルに、出張先のホテルを予約するよう日々努めている。
▼飛行機より先にホテルを予約
まず、「出張の予定が決まったら真っ先にホテルを探して予約」する。最近では飛行機よりも先にホテルを確保するほどだ。 おおよその予算内で、多少不便でも予約を入れておくことが大事。特に、日本のホテルは宿泊直前までキャンセル無料が大半で、予約だけなら費用はかからない。「宿泊料金は、早めに予約した方が直前予約より安い」ことも多い。複数の予約を入れた際には、キャンセル無料期間内で予約取り消しを忘れないようにしたい。