ビル・ゲイツが選ぶ「2024年冬に読むべき本」4冊
毎年恒例、2024年の冬のビル・ゲイツのおすすめ本4冊が発表されました。 おすすめ本の発表とともに紹介される動画は、プロダクションバリューが高くて秀逸、いつも楽しみにしていることのひとつです。 今回のものは紙や木を使った雰囲気のクラフト系の動画で、クラフト好きのわたしの心にささりました。最後に登場するビルの手書きメッセージつきホリデーカードにほこっとします。
急激な変化の時代を理解するのに役立つ本
今回の4冊の選択について、ビルは、意図したわけではなかったけれど、結果的にまわりの世界を理解することについての本ばかりになったのは、この急激な変化の時代を理解しようという気持ちの自然な表れだと述べています。 たしかに、世界各地での政治的な変化や不安要素、戦争、温暖化など、進化よりも懸念事項のほうが加速している現在。 そんな中で読書からインスピレーションや情報を得ているビルの今回のおすすめ4冊を、動画で紹介されている順に見ていきましょう。
1. 『Engineering in Plain Sight』グレイディ・ヒルハウス著
この投稿をInstagramで見る No Starch Press(@nostarchpress)がシェアした投稿 米国で2022年11月刊行の『Engineering in Plain Sight: An Illustrated Field Guide to the Constructed Environment 』。著者のグレイディ・ヒルハウスはシビルエンジニアで、「Practical Engineering」という人気YouTubeチャンネルを運営しています。 生活を支える仕組みがどう機能しているのかを教えてくれる、好奇心を刺激する1冊。 まったく理系は苦手なわたしですが、当たり前と思って普段は気にもとめないことを知るのは楽しいですし、しかもイラスト入りということで興味がそそられます。 実は、特に気になったのがこの本の出版社、No Starch Pressでした。No starchというのはシンプルで気取りがないという意味で、社名には「the finest in geek entertainment」というコピーが。 同社サイトを見るとおもしろそうな本を出版しています。これまでのビルのおすすめ本の多くは大手出版社からのものですが、違ったタイプの出版社に出会えるのも醍醐味です。