野島裕史「富士ヒル」大反省会 念願の90分切りはならずも醍醐味を再確認「大人数で参加するのは本当に楽しかった」
◆目標が達成できなかった要因は…?
改めてレースを振り返ってみると、前半の段階で心拍を上げすぎない、力を出しすぎないことを心がけていたのですが、それは正解でしたね。今回、一番気をつけていたのが心拍数でした。なぜかというと、去年出走したときに心拍が上がりすぎて、苦しくて苦しくて力を出しきれなかった印象があったんです。なので心拍数が上がりすぎないように、今回はずっと心拍計を、なんなら10秒~20秒に1回のペースで見ながら登っていたら確かに楽に登ることができました。 しかも、しっかりと足の筋肉を使い切った感じでゴールすることができました。ただ、ちょっと脚が売り切れるのが早かった印象もあります。その原因は完全にトレーニング不足。ヒルクライムのための筋肉不足&スタミナ不足だと感じましたけど、今まで「富士ヒル」に参加したなかで、今回は自分の欠点を具体的に感じることができ、冷静に自分を見ることができたのは、多分心拍が上がりすぎないように抑えていたからかなと思います。 実際、心拍のデータを去年と今年で見比べてみたんですけど、去年は前半に心拍が上がりすぎて、後半につれて下がり、パワーが出ないという状態に陥っていたんですね。しかし、今年は心拍を徐々に上げていって、後半も下げることなくゴールまでたどり着いているんです。ということは、パワーがあれば後半もパワーを落とさず、速度を落とさずにいくことができたんじゃないかと思うのですが、まあ単純な話、トレーニングをすればいいんですけどね(笑)。 今回、実は上りながらトレーニング不足を感じていました。「これはもう声優を辞めるしかないのかな……」と思うくらいトレーニング不足を痛感しました。声優を辞めるのは大袈裟ですけど、(目標達成のためには)若干仕事を抑えないといけないのかなと思ったのですが、やはり仕事を続けながらトレーニングをする方法、両立する方法を改めて考え直していかなきゃいけないなと思いました。 ただ、その点では先ほどのジムでのエアロバイクは大いに取り入れていきたいと思います。ジムで1時間半、本気でパワーを出して漕ぎ続けていけば、とりあえず足を回す筋肉、スタミナをつけることができるんじゃないかと思っているので、それはやっていきたいと思います。 あとは、自宅にスペースを作って、Zwift環境を整えたい! Zwiftというのは、ロードバイクを使った室内トレーニングなんですけど、それをすれば声優業を続けながら、忙しい中でもトレーニングができるんじゃないかと思いますが、やはり反省点はトレーニングしかないですね。 (今年のタイムは)98分、(目標の90分切りまで)残り8分、これは短いようでやはり大きいですね。どうしたら縮められるだろうかと思いますが、やっぱりトレーニングだなと感じました。あと、これは言い訳なんですけど、やっぱり若い頃よりトレーニングをしても体力アップが遅いですね(苦笑)。前は1週間トレーニングをすればグッと体力が上がったんですけど、今は1週間や2週間じゃなかなか上がらないと痛感しました。 かつてこの番組で(日本最大の自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)」大会組織委員会委員長の)栗村修さんと話をした50代の体力を受け入れることとか、いろいろなことを反省点とともに走馬灯のように思い出した今回の「富士ヒル」でしたが、来年に向けた課題は具体的になりましたし、全然へこむことはありませんでした。 いい意味でへこまず、90分切りへのモチベーションはより一層上がったので、過去最多のメンバー、富士ヒルセブンで参加した今回は本当にエンジョイできたなと思いました。なにより大人数で参加するのは本当に楽しかったですし、これこそ「富士ヒル」の醍醐味だと改めて思いました。ということで、来年こそ90分切りを頑張るぞ! (TOKYO FM「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」2024年7月7日(日)放送より)