名医13人が本当にやっている「寝る前30分の習慣」ランキング 「スマホをやめる」「パジャマを着る」他、専門医ならではの驚きのルーティンが明らかに!
目からの刺激を減らす
寝る前には、脳の活性化を抑えるために目から入る刺激を減らすことも重要となる。日比野さんは自身の1位に「スマホをやめる」と回答した。 「スマホやパソコンから発するブルーライトが睡眠にかかわるメラトニンの分泌を抑制し体内時計に影響する。深い睡眠を妨げ、健康障害をもたらします」 5位の「明かりを暗くする」もまた、目からの刺激を減らすとともに自律神経を整えて副交感神経を優位にする効果が期待される。 「明るい照明をつけたままだと睡眠の質が下がるだけでなく、交感神経が亢進し、心拍数が上がり体が緊張状態となります。また、インスリンの作用も悪くなり血糖値上昇のリスクが高くなるなど体への悪影響も懸念されます。夕方になるにつれて太陽光が弱くなり、オレンジ色の夕焼けが広がるとメラトニンの分泌量が増えるため、照明もオレンジ色にすると眠りにつきやすくなります。昼と夜の光を変えることで自律神経のバランスが整います」(日比野さん) 眼科専門医で二本松眼科病院副院長の平松類さんは「遮光カーテンをしめ」、「アイマスクをする」という徹底ぶり。 「夜間に窓から入る電灯の光や、早朝の光で睡眠の質が下がることを防ぎます。自宅のまわりは騒音がやや気になるので耳栓も。ドライアイ予防のための点眼も必ず行います」(平松さん) 愛媛大学医学部附属病院抗加齢・予防医療センター長の伊賀瀬道也さんは「真っ暗にはしない」と言う。 「真っ暗にしてしまうと逆に寝つけないので、寝る直前に照明を少し落とすか、近くにある照明だけ落として薄明かりのような状態にしています。自分にとって寝心地がいい環境を作ることで自律神経が整い、熟睡につながるのです」
明日の準備が自律神経を整える
自律神経の専門家で順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんの寝る前ルーティンは自律神経に特化している。 「寝る前には翌日着る洋服を用意し、かばんの中をチェックして日記を書きます。日記にはその日いちばんよかったこと、いちばん悪かったこと、次の日の目標を書いてその日にあったことを整理する。そして翌日の準備をしておくことで想定外をなくせば、慌てずにすみますから自律神経が乱れません。 スマホは寝る1時間前から見ないようにし、ベッドに入る前には3~4秒かけて鼻から息を吸い、6~8秒かけて口から吐き出すという、1:2の呼吸を3分間やるようにしています」(小林さん)