名医13人が本当にやっている「寝る前30分の習慣」ランキング 「スマホをやめる」「パジャマを着る」他、専門医ならではの驚きのルーティンが明らかに!
キーワードはリラックス効果と適度な疲労
圧倒的な票を集めて1位になったのが「ストレッチ」。睡眠の専門医で雨晴クリニック院長の坪田聡さんも自身の1位に挙げた。 「寝る前にストレッチを行うことで、リラックス効果を得られます。また、血流が改善されて体温下降を促します。人間は体温が下がったときに眠くなるので、スムーズな入眠につながります」 医学博士の佐野こころさんもストレッチを推す。 「ストレッチは副交感神経の働きを活発にして緊張を解きます。激しい動きではなく、無理のないゆったりとした動きでいい」 小島歯科医院副院長で歯ヨガ協会代表理事の小島理恵さんは、歯科医ならではのストレッチを実践。 「お風呂上がりには『歯ヨガ』をするのが習慣です。私が考案したもので、口まわりの筋肉をバランスよく正しく動かすマッサージ。口の中もマッサージして、口だけでなく全身のこわばりをほぐします。唾液も出やすくなって睡眠中の口腔内での菌の繁殖を抑える効果もある。丁寧な歯磨きも必須習慣です」
副交感神経を優位にしてリラックス
4位の「瞑想・マインドフルネス」や6位の「腹式呼吸」なども、緊張をやわらげ、心身ともに穏やかな入眠をもたらすことを目的に習慣にする名医は多い。得られる効果はリラックスだけでないと指摘するのは、医療法人康梓会統括院長でアンチエイジングドクターの日比野佐和子さんだ。 「最近の研究では血圧を下げる、うつ病の軽減、心理的ストレスが軽減されることによる生活習慣病の改善など、さまざまな健康効果が報告されています」 リラックス効果と入眠は関連性が深く、名医たちはさまざまな方法で心身の緊張を解きほぐす。メモリークリニックお茶の水理事長・院長の朝田隆さんは9位に入った「音楽を聴く」ことを自身の2位に挙げた。 「『f分の1ゆらぎ』と呼ばれる、単調な中に時々変調(ゆらぎ)がある音がいいです。波が寄せては返す音などの環境音もおすすめで、私のお気に入りは炭が爆ぜる音です」
アロマの香りに包まれてリラックス
ランク外となったが、ルーティンに「アロマ」を取り入れる名医も。 「その日の気分によって複数種類のアロマオイルを使い分けています。鎖骨や首に塗りながらやさしくマッサージをすると癒され、深い眠りに導いてくれる」(小島さん) イシハラクリニック副院長の石原新菜さんも続ける。 「目が疲れたと感じたときには目に温湿布(濡らしたフェイスタオルを軽めに絞って電子レンジで1~2分温める)をあてるようにしていますが、その際にアロマを少し垂らすと疲れがとれて眠りに誘われます」 お気に入りの香りに包まれる方法はアロマだけではない。美容外科医であきこクリニック院長の田中亜希子さんの習慣のひとつは「ボディークリーム」だ。「お気に入りのクリームで腕や足の保湿をします。香りがとてもいいので、その香りに包まれていると気持ちよくぐっすり眠れます」