2023年はAIの年だった、と言っても過言ではないだろう。この新しいテクノロジーの出現と急速な発展は、拡大と変化と混乱が相まって形作られている、デジタル領域を象徴するような存在にも感じられる。 一方で、デジタルの未来は不透明だ。市場におけるすべてのプレイヤーが、先の見えないなかでいかに足場を固め、次のステップへと進めるのか模索を続けている。DIGIDAY［日本版］恒例の年末年始企画「IN/OUT 2024」では、 DIGIDAY［日本版］とゆかりの深いブランド・パブリッシャーのエグゼクティブや次世代リーダーに2023年を振り返ってもらい、2024年に向けてどのようなチャレンジを企図し、次なる成長を実現しようとしているのか伺った。 サントリーウエルネス株式会社にて、メディア制作部・課長代理を務める藤澤周平氏の回答は以下のとおりだ。

──2023年に挙げたもっとも大きな成果はなんですか。

私が所属する広告宣伝部門にて組織改編を行いブランド戦略からメディアバイイングまで一貫したコミュニケーションデザインが出来る組織体制へと変更いたしました。 また全社員が約2年間で1,200人以上のお客様にヒアリングする「家庭訪問調査」を実施するなど、“個客原理主義”を徹底した結果、「お客様」「市場構造」「競合」などの理解が進み、我々が今後目指すべき世界観の解像度が高まってきました。

──2024年に向け見えてきた課題はなんですか。

サントリーグループはメーカーとして、ものづくりを始めて125年目になります。ただし、社名でもあるお客様の「ウエルネス」な状態を実現するためには、“もの”を提供するだけは限界がある側面もあるかと思います。デジタルを活用したサービスも提供して、お客様の生活習慣自体を変えていく必要性があると考えています。

──2024年にチャレンジしたい取り組みを教えてください。

従来より提供しているセサミンEXなどの健康食品や美容商品に加え、23年9月から開始した会員制度「サントリーウエルネスクラブ」やウエルネス行動を促進するスマホアプリ「Comado」などのサービスを通して、当社ミッションである「ひとりひとりの『生きる』を輝かせる～体と肌と心のつながりを通じて～」を実現していきたいと思います。 ・年末年始企画「IN/OUT 2024」の記事一覧 Edited by DIGIDAY［日本版］編集部