ジープの代名詞「ラングラー」新型発売。予想外のプライスダウンはZ世代へのアピールとシェア拡大が狙い
■ガソリン車は最後か? ちなみに、ガソリン車のラングラーを新車で購入できるのは、このモデルが最後になるかもしれない。それは、ジープ・ブランドを手掛ける本家のステランティスが、「2025年末までに、北米におけるジープ・ブランドの全ラインナップを電動化する予定」と発表したからだ。また、「2030年までに米国のジープ・ブランド販売の50%、欧州では100%をBEV(バッテリーEV)にする」といった計画も公表。そうなると国内販売されるラングラーも、近い将来、BEVやPHEVなど電動化モデルしか選べなくなる可能性はある。
ただし、最近、欧米などではBEVモデルの販売低迷などにより、EVシフトの見直しなどの動きもある。そのため、実際にラングラーが、ステランティスの発表どおり、次期モデルでBEVなどになるのかはわからない。ラングラーには、すでにPHEVモデルの「ルビコン 4xe」もあり、国内にも導入されている。こちらのモデルは、今回施されたようなマイナーチェンジはないが、ひょっとすると、次の完全フルモデルチェンジのタイミングで、主力モデル、またはBEVモデルと併売となる可能性はありそうだ。ともあれ、混迷するEVシフトのなか、こうした輸入SUVにも、今後どのようなモデルが出てくるのかも注目だ。
平塚 直樹 :ライター&エディター