【弥彦競輪・GⅠ寬仁親王牌】古性優作は強し!近畿3番手から優勝 大会連覇とGⅠ連続Vを達成
弥彦競輪のGⅠ「大阪・関西万博協賛 第33回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」は20日、最終12Rで決勝を行い、近畿3番手からレースした古性優作が1着。昨年大会に続き連覇を成し遂げ、優勝賞金4090万円を手にした。8月オールスターに続くGⅠ連続Vで、GⅠ優勝は8回目。2着は終1半で古性後位になった小原太樹、3着は外を伸びた河端朋之。人気の脇本雄太は新山響平や郡司浩平らに絡まれて内に包まれ7着に終わった。4日間の総売上額は85億7311万300円で、目標の83億円を上回った。 【競輪】賞金ランク トップ30 寬仁親王牌決勝進出の新山響平は8位浮上
■ヒーロー 結局、優勝はこの男だった。古性優作が8回目のGⅠ制覇を達成。この2年でタイトル5つを荒稼ぎだ。 寺崎浩平―脇本雄太の後位。赤板では前にやや遅れて、外を迂回(うかい)し、「ラインに迷惑をかけた。脚も使った」と小さなミスを犯した。それでも勝負強さが違う。終HSで郡司浩平に捲られたところで、郡司後位にスムーズにスイッチ。佐々木悠葵に捲られて、「負けパターンに入ったと思った」と感じながら、全く諦めてはいなかった。郡司が捲ってきた佐々木を3半で外に張ると、「外を踏もうと思っていたが、勝手に体が反応した」と郡司を内から抜き去り、ゴールまで突き進んだ。 レース後は「ラインが機能しなかったので複雑」と笑顔はやや少なかったが、競輪学校時代に滝澤正光校長から目標として課された「ダブルグランドスラム」にまた一歩近づいた。 「競輪祭がすぐ。取らないといけない」。そこで優勝すれば、グランプリで初の4億円プレーヤーへも、来年5月ダービーでのグランドスラムへも挑戦権を得る。現代競輪の完成形ともいえる、タテにもヨコにも戦術眼にも優れた古性なら、すべてを手にできるかもしれない。(野口雅洋) ◆古性優作(こしょう・ゆうさく)1991年2月22日生まれの33歳。大阪市出身。清風高卒。2011年7月、大阪支部100期でデビュー(岸和田=1、1、決勝1着)。通算成績は1084走で342勝、優勝45回。ビッグレース制覇は21年GP(静岡)と、GⅠでの8V(オールスター=21年いわき平、24年平塚、全日本選抜=22年取手、23年高知、高松宮記念杯=22、23年、ともに岸和田、寛仁親王牌=23、24年、ともに弥彦)。GⅢは12V。通算取得賞金は11億3624万3596円。168センチ、77キロ、太もも62センチ、O型。 ■決勝VTR 1番車の古性がSを取り、寺崎―脇本―古性(近畿)、郡司―小原(神奈川)、佐々木、新山―渡部(北)、河端で周回。赤板で新山が抑えに来たが、寺崎は突っ張り先行。渡部が脇本を内に締め込むと古性はやや踏み遅れたため北2人の外を迂回して近畿3車の再連結を試みる。 打鐘では寺崎が先行し、後位を内の脇本と外の新山で並走。3番手は内に渡部で外に古性の並走。鐘4角では脇本と古性が並走相手をさばききって近畿3車が再連結した。すかさず終HSで郡司がスパートして近畿を終2角で叩き切る。古性は郡司後位に切り替えて、郡司、古性、小原の隊列になったところを佐々木がBS強襲。佐々木は先頭の郡司に迫ったが、郡司は3半で外に佐々木をブロック。それを見た古性は内を突いて直線で抜け出しV。終1半から古性後位だった小原が2着、佐々木追走から3半で外を踏んだ河端が3着。人気の脇本は終1角から常に内に包まれて7着。