子の才能の発見者である親がやってはダメなこと 親は子どもが生まれて初めて出会う人間である
韓国からアメリカへ移住したシム・ファルギョンさんは、塾や入試コンサルティングにも頼らず、公立校に通わせながら、3人の娘全員をハーバード大学に合格させています。「私はごく平凡な人間で、特別なところは1つもない。すべて子どもたちが成し遂げたことだ」と述べる彼女が、親として大事にしてきたことについて紹介します。 ※本稿は『3人の娘をハーバードに合格させた 子どもが自ら学びだす育て方』から一部抜粋・再構成したものです。
■経験の量を増やしてあげる 子どもの才能を最初に見つけるのは親だ。親は子どもが生まれて初めて出会う人間であり、子どもと最も多くの時間を過ごし、一番多く触れ合う存在でもある。親子のあいだで数え切れないほどのやりとりをしながら、子どもは成長していく。 子どもが2人以上いる親ならわかるだろうが、1人目よりも、2人目、3人目を育てるとき、子どもを理解するのにかかる時間は大幅に短くなる。私自身、3人の子を育てるなかで、自分なりに子どもを理解する方法を身につけていった。
例えば子どもにさまざまな刺激を与え、その反応を通して子どもを理解していった。子どもと一緒にいるあいだはいっときも目を離さないように努め、子どもの五感を刺激する方法を絶え間なく考えた。 大変ではあったが、このような努力は子どもの発達面にとてもいい影響を与えたと思う。親が与える刺激により、子どもの経験の範囲が広がるからだ。 これをコンピューターにたとえるならば、「保存容量を増やすこと」と言えるだろう。保存容量が小さいコンピューターは、それが一杯になるとそれ以上ファイルを保存できなくなる。だから、子どもの容量が小さいうちにあまりに多くのことを詰め込もうとすると、逆効果になってしまう。幼い頃は容量を増やすことに集中するべきだ。
そのためには、さまざまな方法で五感を活用し、親子のコミュニケーションをとりながら経験を積めるように心がけよう。外からの刺激が多ければ多いほど、子どもの可能性や創造性を見つけやすくなる。この過程で、子どもが何に興味や関心を持つのかを注意深く観察しよう。 ■子供の才能を発見し観察する 親は子どもの才能の発見者であると同時に、観察者であるべきだ。わが子を世界の誰よりも大切にし、一番に考えるのが母親の気持ちだ。わが子への愛は絶対的なものでなくてはならず、どんなときでも変わってはならないものだ。