ロシア西部クルスク州の北朝鮮兵は1・1万人か、ゼレンスキー大統領「同志国の反応は鈍い」
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は4日夜、国民向けのビデオ演説で、ロシアによるウクライナ侵略を支援するために派遣された北朝鮮兵が「(露西部)クルスク州にすでに1万1000人いる」と述べた。ウクライナ国防省の情報機関・情報総局などからの報告としている。
クルスク州に配置された北朝鮮兵の数を巡っては、米国のブリンケン国務長官が10月末、約8000人との見方を示していた。ゼレンスキー氏は演説で「北朝鮮兵が増えているにもかかわらず、同志国の反応は鈍い」と不満をにじませた。
ウクライナのアンドリー・シビハ外相は4日、首都キーウでドイツのアンナレーナ・ベーアボック外相と会談し、北朝鮮兵派遣に対する「断固とした行動の必要性」を確認した。ウクライナ外務省によると、シビハ氏は「西側諸国はエスカレーションを恐れている」と批判し、対応を急ぐよう求めた。
一方、ウクライナの国家安全保障国防会議傘下の「偽情報対策センター」のアンドリー・コバレンコ所長は4日、ウクライナ軍がクルスク州で北朝鮮兵に攻撃を加えたとSNSで明らかにした。日時や場所など攻撃の詳細は伏せた。