ハリス「敗北」をすでに確信か…「トランプ優勢」を映しだす”ハリス支持のビヨンセ”が応援演説に行った「意外すぎる場所」
トランプ再選へ…
アメリカ大統領選は、11月5日に投開票が行われるが、同時に米議会選挙も行われる。選挙戦がクライマックスに突入するなか、民主党のカマラ・ハリス候補は敗北をすでに認めているかもしれない。 【写真】えっ、いいの? 世界の歌姫「テイラー・スイフト」の過激衣装がヤバすぎる! 前編『トランプ再選へ大前進…!いま全米があきれはてている、“敗北目前”ハリスの「焦り」と「豹変」の全真相』で紹介したように、その理由は3つある。 1. 選挙戦の雰囲気を「喜び」から「引き締め」に変更する 2. 争点を人々の関心が高い「経済」や「不法移民」から、「中絶」や「民主主義(候補者の品格)」にそらす 3. ホワイトハウス死守(ハリス当選)をあきらめて上院支配を失わない努力にフォーカスする なぜ、ハリス陣営は最終盤で戦術を変更したのか。その内容を分析すれば、民主党指導部の戦況に関する自己評価が明らかになり、選挙の帰趨および選挙戦後の米政治の流れが読み解けるかもしれない。 前編につづき、お届けしよう。
争点を「中絶」に絞ったハリス
当初の戦術が支持層を大量に流出させているため、ここに来てハリス陣営はあえて最も米国民の関心が高い「経済」と「移民」への言及を大幅に減らし、ハリス候補の得意分野である「中絶への自由なアクセス」と「民主主義への脅威」で一点突破を図るという奇策に頼ることを決めたようだ。 同時に、メッセージの基調を「喜び」「楽しさ」から「引き締め」へと転換している。この新戦術の最重点ターゲットとしてハリス候補が狙いを定めるのが、「大卒白人女性」だ。これには、選挙対策上の合理性がある。 まず白人女性は、有権者登録をした米国人の36%、すなわち3分の1以上を占める極めて重要な層だ。一方で、このグループは「大卒」と「非大卒」で支持政党・候補がはっきり割れている。 9月27日~10月1日に実施された米公共テレビPBS・米公共ラジオNPRとマリスト大学の共同世論調査によれば、非大卒白人女性(つまり労働者層)においてはトランプ支持が55%に対しハリス支持は42%と、13ポイントもトランプ候補が優勢だ。ところが、大卒白人女性ではハリス支持が60%と真逆になっている。 共和党の世論調査専門家であるクリスティーン・マシューズ氏は、「大卒白人女性は『中絶』と『トランプを負かす』の2点で投票のモチベーションを得ているように見える。否定的な動機付けであり、トランプに消えてほしいのだ」と分析する。