野鳥観察 人気のエナガは冬が見ごろ!
北海道に生息し、「反則級にかわいい」とネットで話題になった『シマエナガ』ですが、”反則級”なのはシマエナガだけではありません。本州に生息する『シマエナガ』の仲間、『エナガ』もそれに匹敵する魅力を持っています。「エナガのねぐら」(東京書籍)の著者で写真家の松原卓二さんは、エナガの魅力について「ずっと身近な森林の野鳥を観察してきましたが、一番かわいいのは、文句なく、エナガです。まるくて、ちいさくて、ふわふわした妖精のようなその姿を見ると、いつだって心がキュッとなります」と説明します。松原さんは、富士山麓に住み、2年間、エナガを追い続けています。
エナガには “見頃”があり、可愛さが頂点に達するのは冬だと言います。気温が下がれば下がるほど、エナガは丸みを増して、よりかわいく見えてくるそうです。また、冬場は木々の葉が落ちているため発見しやすく、かわいらしい姿を惜しみなく披露。わずか7グラムの体重ですが、直径4.5センチほどに膨らむ姿は、見るものを癒してくれます。 「私は毎年、冬になるのがとても楽しみです。寒くなればなるほど野外での観察は体に堪えますが、それでも、朝起きて温度計が-10度くらいに下がっているのを見ると『ああ、今日はどれくらいまるいかな』とにやけながら、撮影に出かけます」と松原さんはその虜になっています。 過去には都心部で野生のエナガが確認されなくなった時期もありましたが、現在では、新宿御苑や多摩動物公園でも野生のエナガを見つけることができます。日本中のほとんどの場所に生息しているので(北海道はシマエナガ)、これからが“見頃”のエナガの観察に出かけてみてはいかがでしょうか?