角田裕毅が善戦。ハースはヒュルケンベルグが圧倒する一年に/2024年F1チームメイト対決
2024年シーズンも多くのバトルとドラマがコース上で展開され、盛り上がったF1世界選手権。今回は参戦10チームのなかでシーズン中に繰り広げられたチームメイト同士の対決成績を振り返る。第1弾はキック・ザウバー、ウイリアムズ、ビザ・キャッシュアップRB、ハースの4チームにフォーカスする。 【写真】角田裕毅とリアム・ローソン キック・ザウバー:シーズン中の入賞圏内フィニッシュは1回のみ 参戦11年目のバルテリ・ボッタスと3年目の周冠宇という、2023年に引き続き“ベテラン&若手コンビ”で一年を戦ったキック・ザウバーだったが、2024年はドライバーズランキングで周がボッタスを上回った。一方で、予選最上位グリッドについては周が12位なのに対しボッタスが9位を獲得している。 参考までに昨年度(2023年)のふたりのドライバーズランキングを示すと、(ボッタス)15位/(周)18位でシーズンを終えているのに対し、2024年は(ボッタス)22位/(周)20位と両者とも前年の成績を上回ることはできず、チームとしても最下位でシーズンを終えている。 ●キック・ザウバー 2024年チームメイト対決結果 比較項目:バルテリ・ボッタス/周冠宇 予選でチームメイトを上回った回数:19回/4回 決勝でチームメイトを上回った回数:14回/10回 ドライバーズランキング:22位/20位 決勝最高位:11位/8位 最上位グリッド:9位/12位 獲得ポイント:0点/4点 入賞圏内フィニッシュ:0回/1回 リタイア回数:2回/2回 ウイリアムズ:アルボンが奮闘するもリタイア数が多い一年に 続いてコンストラクターズランキング9位のウイリアムズ。ブラジルGPでは一日に3回もクラッシュを喫してしまい、チームとして資金面での懸念を認めるなど、なにかとクラッシュが多い印象を受けたシーズンだったが、アレクサンダー・アルボンが予選/決勝ともにフランコ・コラピントを上回る結果を残している。ドライバーズランキングはアルボンが16位でシーズンを終えた。 ●ウイリアムズ 2024年チームメイト対決結果 比較項目:アレックス・アルボン/フランコ・コラピント 予選でチームメイトを上回った回数:7回/2回 決勝でチームメイトを上回った回数:4回/4回 ドライバーズランキング:16位/19位 決勝最高位:7位/8位 最上位グリッド:7位/8位 獲得ポイント:12点/5点 入賞圏内フィニッシュ:4回/2回 リタイア回数:6回/3回 RB:前年度に引き続き角田裕毅が善戦 RBはシーズン途中でダニエル・リカルドが離脱し、その空席にリアム・ローソンが収まるという移籍が発生しているため、一概に比較しにくいが、角田裕毅のドライバーズランキングは12位と、上々の働きをしたといえるだろう。予選最上位グリッドについても3位を記録するが、ローソンもその点については5位をマークしている。 入賞圏内フィニッシュも角田が9回を記録しながら、ローソンも途中加入ながら2回達成している。2025年はローソンのレッドブル移籍が決定しており、彼の活躍も期待したい。 ●RB 2024年チームメイト対決結果 比較項目:角田裕毅/リアム・ローソン 予選でチームメイトを上回った回数:6回/0回 決勝でチームメイトを上回った回数:4回/2回 ドライバーズランキング:12位/21位 決勝最高位:7位/9位 最上位グリッド:3位/5位 獲得ポイント:30点/4点 入賞圏内フィニッシュ:9回/2回 リタイア回数:4回/0回 ハース:ランキング最下位から脱出。ヒュルケンベルグがポイントを稼ぐ 2023年シーズンはコンストラクターズランキング最下位だったハースだが、2024年はドライバーの奮闘もあってコンストラクターズランキング7位でシーズンを終えた。そのなかでも37歳のベテラン、ニコ・ヒュルケンベルグは入賞圏内フィニッシュは10回、獲得ポイントは41点と一番多くのポイントを稼いできた。 その他にも、予選・決勝ともにマグヌッセンを上回る結果を残し続けたことにも注目したい。2025年にもさらなる期待がかかる。 ●ハース 2024年チームメイト対決結果 比較項目:ニコ・ヒュルケンベルグ/ケビン・マグヌッセン 予選でチームメイトを上回った回数:16回/6回 決勝でチームメイトを上回った回数:16回/5回 ドライバーズランキング:11位/15位 決勝最高位:6位/7位 最上位グリッド:6位/7位 獲得ポイント:41点/16点 入賞圏内フィニッシュ:10回/5回 リタイア回数:3回/1回 [オートスポーツweb 2024年12月29日]