「ハンガリー人の妻が1から作ったおせちがすごすぎた」 日本人夫が感激 クオリティの高さに称賛続々
おせちの美学に惹かれて挑戦
椿原さんの妻は、煮物といった出汁をきかせた料理は得意なものの、おせちを作ったのは今回が初めて。普段は、椿原さんが料理を担当していますが今回はノータッチで、すべてひとりで作りました。 妻がおせちを作ろうと思ったのは、おせちの美学にとても惹かれたから。おせちについて、ハンガリー語で詳しく書かれた記事を読み、使用する食材やその配置に、一つひとつおめでたい意味やいわれが込められていることを知り、とても感動したといいます。 「例えば、梅の花を模したニンジンや、花のようにカットしたレンコン。レンコンは穴を通して未来が見えるという意味があるそうですね。また、栗きんとんや伊達巻は、日の出や幸運、経済的な安定、そして成長を象徴しています。こうした考え方にとても感銘を受け、非常に日本らしいと感じました」 重箱は、椿原さんの親が日本から送って来てくれましたが、やはり食材を集めるのにはとても苦労したそうです。 「ハンガリーはそもそも海鮮を入手するのが難しい国ですが、私たちが住んでいるのは首都から離れた街のためはんぺんやかまぼこ、さらには黒豆も手に入れることができませんでした。加えて、ローストビーフも作る予定だったのですが、ハンガリーは日本ほど牛肉を食べる文化がありません。そのため、牛肉も入手することができませんでした」 残念ながら、材料が不足していたため、すべてを再現することはできませんでしたが、できる限り要素を取り入れようと努めたそう。そんなおせちの味は「すべておいしかったです! とくに伊達巻と筑前煮が最高でした」と椿原さんは笑顔を浮かべます。 ちなみに、椿原さんによると、ハンガリーでは1月1日は休日なものの、2日からレストランやカフェが開店し、街は通常モードになります。日本のお正月とはまるで違う雰囲気ですが、ハンガリーにもお正月料理は存在するのだとか。 「レンズ豆の料理を正月料理として食べます。丸い形が硬貨のように見えることから、金運アップの食べ物として考えられています」 さまざまな文化や習慣の違いを乗り越えながら、異国の地で夢に向かって挑戦する椿原さん。医師として、これからの活躍が楽しみですね。
Hint-Pot編集部