名古屋で広がる「モルック」の輪 年齢や性別問わず楽しめるスポーツで“居場所づくり”に
「モルック」を知っていますか? フィンランド発祥のレクリエーションスポーツで、性別や年齢に関係なく気軽に楽しめると最近注目されています。名古屋では、このモルックを通じた人の輪が広がっています。 10月26日の朝、名古屋市中区のミニスポーツ広場に「カコーン」という乾いた音と笑い声が響いていました。 集まっているのは、若者からシニアまで約25人。名古屋を拠点に活動する「名古屋モルッカーズ」の交流会です。 モルックを通して、性別や年齢に関係なく、あらゆる人に居場所を提供することを目指す団体です。毎月2~3回、土曜日に交流会を開き、誰でも自由に参加することができます。 現在、約500人が名古屋モルッカーズのオープンチャットに参加していて、愛知県では最大級のモルックチームです。
モルックとは?
モルックとはどんなスポーツなのでしょうか。 モルックは、木の棒(モルック)をアンダースローで3.5m離れた木の棒(スキットル)に投げ、倒して得点を競います。 アンダースローであれば、どんな持ち方でもOK。2チーム以上で対戦し、順番にモルックを投げてスキットルを倒していきます。 スキットルが1本だけ倒れたら、倒れたスキットルに書かれている数字が点数になります。複数本のスキットルが倒れたら、“倒れた本数”が点数となります。 スキットルは倒れた地点に再び立てられ、ゲームが進むとスキットルが置かれる範囲が広がって、倒すのが難しくなっていきます。 いずれかのチームが50点を先取するとゲーム終了ですが、50点を超えてしまうと25点に減点され、ゲームが続くので注意が必要です。 母国のフィンランドでは、サウナとビールを楽しみながらプレイされている気軽なスポーツです。 交流会の参加者に、モルックの魅力を聞いてみると――。 「必ずメンバーと作戦を話す機会がある。『どこを狙えば勝てるかな』『この数字を狙って同点に追いつこう』とか。ゲームを通して初対面の人と会話ができるのが楽しい」(20代) 「普段人と話す機会がなくても、ここに来ればモルックを通していろんな年齢の人に会うことができるし、いろんな話ができる。ここのメンバーに会いたくて通っているところもあります」(40代)