新天地で輝きを取り戻す、大倉颯太の強い思い(後編)「自分のできることを出していくことが、チームにとっても良いことに」
「一刻も早くチームにフィットしなければという危機感が強いです」
――まだ合流直後ですが、キャリア初の移籍は慣れない感覚が強いのか、それともスムーズにいったのかどうでしょう? 慣れないといえば慣れないですけど、「慣れない」と言ってはいけないくらい、チームの皆さんに良くしてもらっています。選手やスタッフで元々の知り合いもいる状況なので、本当にやりやすいです。その上で今は一刻も早くチームにフィットしなければという危機感が強いです。楽しさが生まれるのはいいと思いますが、まだそういう気持ちを持っていいような状況ではないと思っています。 ――背番号に2を選んだ理由を教えてください。 (千葉J時代の)13番は(菊池)祥平さんで、(東海大時代の)11番はセバ(セバスチャン・サイズ)が着けています。2番を選んだ理由は、皆さんのご想像にお任せします。 ――千葉Jとの対戦は純粋に楽しみですか。 ジェッツは大好きなチームなので、対戦するのは慣れないというか。できれば試合をしたくないくらいの感じで思っているタイプです。「ぶっ倒してやろう」みたいな気持ちはなくて、本当に「あの人たちと試合できるかな」とか、長く育ててもらったチームとはやりたくないという感情が先にきます。(元千葉Jである)佐藤卓磨選手(現名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)や、ラッシー(ラシードファラーズ、現京都ハンナリーズ)と話した時、(昨シーズンの千葉Jとの対戦は)「すごく変な気持ちだった」と言っていて、僕もそうなるのかな、という気はします。 人によっては行ける選手もいると思いますが、よく知っているメンバーだからこそ、遠慮なく行けるということには僕はならないです。でも、そんなことを言っていられる余裕は自分にはないので、思い切りやりたいと思います。 ――最後にA東京ファンの皆さんへのメッセージをお願いします。 アルバルクに来たのは、皆さんと一緒にタイトルを取りに来たという思いが1番です。9月になってから始まるプレシーズン、天皇杯2次ラウンドと一つひとつすべてがリーグ優勝に繋がっていきます。優勝するためにも、すべての試合をしっかりと戦っていきたいので、皆さんも一緒に戦ってほしいです。
鈴木栄一