柳井社長が語るファストリの現在と未来 2人の息子の役割や対「シーイン」にも言及
「公開企業とファミリー企業の
良さを併せ持つ」
今年6月、「ユニクロ」は創業40周年を迎えました。先週、パリで「ユニクロ」40 周年を記念し、「The Art & Science of LifeWear(ジ・アート&サイエンス・オブ・ライフウエア)」というイベントを開催しました。世界中から多くのお客様やメディア、ファッション関係の皆さまが訪れ、世界中から私たちファーストリテイリングの“LifeWear”の考え方を体感いただきました。創業以来40年間、多くのお客さまや株主、取引先の皆さまに支えられ、成長を継続してきました。
今後もさらに急成長していきます。毎年5000億円ずつ売り上げを伸ばしていくと、数年のうちに売上高5兆円に届きます。世界市場の環境や会社の潜在力はそれが可能なステージに来ています。その先、さらに10兆円を目指し、将来に向けての具体的な計画と準備を進めています。
今後の成長において最も重要なことは、人材の投資です。グループ全体の経営者、各国・各機能の経営者の発掘と成長、そして一番大切なのは、世界各地の店舗を支える店長と販売員の育成です。世界中で良い人を採用し、各人の志と会社の志、理念が一致し、店主・経営者として精一杯日々の仕事に向き合う。そして、会社と社外に役に立つ人材へと成長していく。そのような人の集団にすべく、今後も人材育成に惜しみなく投資していきます。
自社の理念を共有し、実現するための経営人材の育成を考えれば、全ての人材が長期的視野で企業理念や価値観を深く学び、継続的に成長していく教育体制が必要です。そういう考え方でこれまでもやってきており、土台ができています。
大切なのは上司が部下に会社の理念と考え方を明確に伝えること。そして部下が上司を超えるレベルに成長することだと考えています。ここに同席している塚越(大介ユニクロ社長兼COO)をはじめ、会社の理念に深く共感し、長く会社の成長に貢献してきた経営者が育っています。