石浦宏明(No.38 KeePer CERUMO GR Supra)「予選では、水煙で前が見えなくても全力でずっとプッシュし続けた」 | SUPER GT 2024 第8戦 モビリティリゾートもてぎ【SUPER GTあの瞬間】
石浦:選んでいるタイヤがどういうふうに振る舞う(パフォーマンスを見せる)のかとか、そういうことを限られた20分間のウォームアップで感じなきゃいけない。だから、なるべくドライバーとしてもたくさんエンジニアにインフォメーションを伝えたいなと思うんですが……。とはいえ、20分あると思いきや、タイヤの皮むきとかをやらないといけないし、さらに今回トヨタ勢のピット位置が一番うしろだったので、信号が青になってコースインする頃にはもう2分ぐらい経ってるわけですよ(苦笑)。で、さらに皮むきのために(ピット)アウト~(ピット)インしてタイヤ交換して……を二回繰り返したので、実質ちゃんと走れたのが10分しかなかったんです。
なので、10分、しかもニュータイヤからのウォームアップになったので、本当だったらタイヤが垂れたところのクルマのバランスっていうのをしっかり見たいところなんですが、まったくそれは見れないまま決勝に臨まないといけない状況でした。まぁ、それは自分たちだけじゃなくて全員そうなので、“予想大会”みたいな状況なんですよ。実際に決勝の終盤がどういうふうになっていくかっていうのは、もうドライバーもエンジニアも誰もわからないなか、“想像の世界”にはなったんですが、やっぱりどうしても完璧ではないので(決勝では)最終スティントの大湯選手がうしろから追われたりとか、実際にARTAの2台(8号車、16号車)は決勝ペースが終盤すごく良かったように見えたんです。決してウチのペースが悪かったわけではなくて、それ以外のクルマは大体同じようなペースだったりもしたので、普段だったらウォームアップから得られたデータで、大体決勝ペースが読めるんですが、今回のもてぎに関しては、やってみないと本当にわからないっていうところでしたね。でも、そのなかで大湯選手が最後まで凌いでくれたのは、本当にいい仕事をしてくれたなという感じがします。