ペレス「キャリアの最後をプレッシャーが最高潮に達する頂点で過ごしたい」他チームからの契約オファーを2件断ったと明かす
セルジオ・ペレスは、レッドブルでの将来がますます不確実になりつつあり、今もその状況が変わっていないにもかかわらず、レッドブルに残るために他のF1チームからの契約オファーを断ったことを明らかにした。 【写真】2024年F1第4戦日本GP 優勝したマックス・フェルスタッペンと2位のセルジオ・ペレス(レッドブル) 2024年シーズンはペレスにとって厳しいシーズンとなっており、圧倒的強さを誇るチームメイトのマックス・フェルスタッペンのペースとパフォーマンスに追いつくのに苦戦している。今年ペレスは好調なスタートを切ったものの、パフォーマンスが落ちたため、レッドブルは余裕を持ってコンストラクターズランキングの首位につけていたにもかかわらず、フェラーリとマクラーレンに次ぐ3位に転落してしまった。 現在、ペレスの将来には暗雲が立ち込めているが、それでも34歳の彼はレッドブルでのキャリアを全うする決意を固めており、それにより大きな挑戦とチャンスがもたらされることを認識している。 『GQ』との率直なインタビューで、ペレスは他のふたつのチームが具体的なオファーとともに彼に接触してきたので、チームを離れるチャンスがあったことを説明した。 「僕にはチームを変えるチャンスが2度あった」とペレスは告白した。 「それを目にして、僕はレッドブルでの挑戦が本当に好きなのだと思った。マックスのチームメイトでいるのは大きな挑戦だ。それは基本的に、すべてのことに対するトレーニングとなるチャレンジだ」 「だから僕は自分のキャリアの最後の部分を、プレッシャーが最高潮に達する頂点で過ごしたいと言った」 ペレスは2024年の最初の6レースで103ポイントを獲得したが、過去15レースではわずか48ポイントしか獲得していない。同じ期間にフェルスタッペンが257ポイントを獲得したのとは対照的だ。 ペレスとレッドブルとの契約は2年延長されているが、必要に応じてチームが変更できるパフォーマンス条項があると広く考えられている。フランコ・コラピント(ウイリアムズ)やリアム・ローソン(RB)らの名前が後任候補として浮上しており、レッドブルでのペレスの立場は非常に不透明となっている。 6度のグランプリウイナーであるペレスは、チームのパフォーマンスカルチャーがいかにドライバーに強いスポットライトを当てているか認めており、レッドブルではそれは単に「ゲームの一部」だと指摘した。 「このスポーツはそういうものだ。1回や2回、出来の悪いレースになったら、自分について否定的な話がたくさん出てくるだろう」 「でもそれはレッドブルのチームカルチャーにも関係している。周囲の話や契約の話などだ。それはゲームの一部に過ぎない」 レッドブルに残るという決断を振り返ったペレスは、苦労はあるものの、世界最高のドライバーたちと対戦して自身をプッシュするチャンスを大切にしていると述べた。ペレスにとって、特にフェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブルでレースをするという挑戦は、ほとんどのドライバーが持てない貴重な経験をもたらすという。 ペレスは今年、第5戦中国GPを最後に表彰台に上っておらず、昨年のアゼルバイジャンGPからはレース優勝も飾っていないが、自身の功績に感謝し続けている。 「結局のところ、困難な時期を経験すると、多くの話が出てくる」とペレスは認めた。 「でも究極的には、グリッドの90%のドライバーが、僕のキャリアを持ちたいと望むだろうね」 「ドライバーであるときは、次のレース、次の挑戦、次のカテゴリー、次の契約のことだけを考える。常に次、次、次のことだ。時にはそこから一歩引いて、自分がどれだけ進んできたかを思い出すのもよいことだ。これはとても残酷なスポーツなんだ」 今のところ、ペレスはレッドブルへの献身を続けている。彼はF1キャリアの最後まで最高レベルで競争できるチャンスに駆り立てられ、強いプレッシャーの下での挑戦に取り組んでいる。 [オートスポーツweb 2024年11月16日]