いくらなんでも速すぎる!!! レースカーの血統を受け継ぐバカッ速[スーパーサラブレッド]5選
レース用モデルと公道車は異なるものだが、実は市販車にもレースカーにルーツを持つものが存在し、圧倒的なパフォーマンスを発揮する。今回は、そんなレースカーベースの"ぶっちぎりカー"を見ていこう。 【画像ギャラリー】ぶっちぎりスーパーサラブレッドをもっと見る(20枚) 文/長谷川 敦、写真/アストンマーティン、スバル、三菱、CerWp.com
■公道といえばラリーでしょ!WRCが生んだ驚速ロードモデル
●三菱 ランサーエボリューションシリーズ 世界ラリー選手権(WRC)の車両規定は時代に応じて変化するが、最も熱かったのが、グループA既規定のモデルが使用されていた時期。 FIA(国際自動車連盟)が定めたグループAは、年間2500台以上生産されたロードカーをベースにするレースカーで、このグループAを使うラリーやロードレースに出場するメーカーはベース車両を製造して販売する必要があった。 当時WRCに参戦していた三菱もこの規定に対応したロードカーを開発し、それをランサーエボリューションシリーズとして販売した。 その名称どおり、三菱 ランサーのエボリューション進化モデルであり、エンジンや足回りが高度にチューンされ、駆動は4WDと、ラリーカーのDNAを色濃く残していた。 "ランエボ"は初代から10代目まで作られ、そのどれもがロードカーとしては卓越したパフォーマンスを発揮した。 厳密にはVI(6代目)以降はグループA公認用モデルではないものの、前の世代に劣らぬ高性能を誇り、2007年発売のランサーエボリューションXまで製造販売が継続された。 ●スバル インプレッサWRXシリーズ スバルが1992年に販売を開始したインプレッサシリーズもまた、WRCと深い関わりを持っている。 インプレッサは同社製レガシィの車格向上に伴い、従来のレガシィに相当する位置を担うモデルとして開発されたモデルで、4ドアセダンをはじめ、2ドアクーペやステーションワゴンなどをラインナップ。 そのなかでもレガシィに代わってWRCに投入されるモデルのベース車には「WRX」の名称が与えられ、レガシィ用のパワフルなエンジンを搭載していた。 さらにこのWRXには、スバルのレース活動を担うSTi(スバルテクニカインタナショナル)の名を冠したより高性能なモデルも用意された。 実際にインプレッサは高い戦闘力を見せて1995~1997年のWRCではマニュファクチャラーズ(メーカー)タイトルを獲得し、3回のドライバーズタイトル奪取に成功している。 スバル インプレッサWRXは3代目まで製造され、2014年からWRXは独立した車種になった。 ランエボシリーズとインプレッサWRXシリーズは、WRCの舞台で、そしてストリートでも良きライバルとして切磋琢磨を続けた。