いくらなんでも速すぎる!!! レースカーの血統を受け継ぐバカッ速[スーパーサラブレッド]5選
■見た目からしてレーシングカーなふたつのモデル
●サリーン S7 先に紹介した2台はラリー車がベースになっていたが、こちらのモデルはオンロードレースカーの市販車だ。 サリーンはアメリカでフォードなどのチューニングを行っていたメーカーだが、そのサリーンがル・マン24時間レースへの参戦を目指してコンプリートカーを開発し、それを公道仕様に仕上げたのがS7。 2000年にデビューしたS7のスタイルはまさにレーシングカーであり、中身もほぼレースモデルと変わらない構成で市販化されたのが特徴。 エンジンは大排気量7リッターV8で、最高出力は558psを発生。 OHCやDOHCではなくOHVスタイルのエンジンだったというのもアメリカらしい。 S7(レース仕様はS7Rと呼ばれていた)は本来のフィールドであるレースで好成績をあげ、市販モデルは一時期あのキムタクの愛車だったことで日本では知られている。 ●アストンマーティン ヴァルキリー イギリスの高級車メーカー・アストンマーティンが2021年からデリバリーを開始したヴァルキリーもまた、レースカーに出自を持つ。 ル・マン24時間などの耐久レース用車両として2019年から新たに施行されたハイパーカー規定は、従来のLMプロトタイプよりも市販車に近く、そのために多くのメーカーがこれに属するモデルを製作した。 ヴァルキリーもそうしたモデルの1台だが、特徴はF1の伝説的デザイナーであるエイドリアン・ニューエイが開発に関与していること。 空力の鬼才といわれるニューエイの手腕がいかんなく発揮されたヴァルキリーのフォルムは美しく、F1の空力思想もふんだんに盛り込まれている。 レースカーでは空気の力によって車体を路面に押し付けてタイヤのグリップを高めるダウンフォースが重要視されるが、ヴァルキリーが発生するダウンフォースは「公道用モデルとしてはかつてないほどのレベル」にあるという。 ヴァルキリーによる耐久レース挑戦は一時休止していたが、2025年からプロジェクトが再開される。 これでヴァルキリーも正式に「公道を走れるレースカー」の仲間入りをすることになる。