地域唯一のバッティングセンターが存続の危機 少子化、野球人口の減少などで経営難 利用者「なくならないで」 元球児の代表「思い出の場所を守りたい」と支援募る
■利用者「なくならないで」
市内から訪れたこちらの親子は2年ほど前から通っています。 父親(2022年の初来店時): 「よしよし、いい感じだ、当たれば行くぜ」 「おー、前行った、ショートゴロ」
息子は今、小学6年生。 父親: 「おー、ナイスバッティング」 少年野球チームに所属していてこの日は、10月末に迫った小学校最後の大会に向けて練習にやってきました。
息子(小6): 「楽しくボールを打てて、気持ちがいいです。勝って、優勝して、あとは楽しく終わりたい」 父親(40代): 「ここで練習したかいは、試合には出ていると思うので、来たかいはあると思います。松本ではここしかないですからね、バッティングセンター、なくならないでほしい」
■コロナ禍 大きな打撃
今も根強い支持がある「むらいのバッセン」ですが、実は松田さんが引き継いだ当初から赤字続き。別事業の収益で補填し、運営してきました。 状況が悪化したのはコロナ禍の期間です。 2020年の一斉休校の際は中学校や高校の野球部員の来店が増え、一時的に売り上げが伸びました。 しかし、その後は外出自体が減って2020年の売り上げは前の年から200万円減り、大きな打撃を受けました。
さらにー 松田正和代表: 「別事業の方も、ものすごくコロナの影響が出てしまい、(収益を)他の事業でカバーする形だったんですけど、それがコロナ禍で厳しくなったというのはありました」 ここ1、2年は物価高の影響で維持費が膨らみ、マシンやネットの老朽化で修繕費もかさんでいます。 「バッセン」は存続の危機に。
■CFで支援を募る
野球部員(中2): 「ずっと通っているバッティングセンターなので、なくなるのはちょっと悲しいかなと思います」 市内の男性(40代): 「松本周辺にバッティングセンターがなくなってきてしまったので、頑張ってやってもらいたい。みんなで支えていきたいなという感じ。なんかできることがあれば協力してきたい」
常連客からも存続を願う声が上がる中、松田さんは10月10日から「クラウドファンディング」で支援を募っています。 目標金額は100万円。施設の維持・修繕に役立てる予定です。寄付にはオリジナルグッズなどの「リターン」が用意されています。