底堅い米国経済を背景にファンダメンタルズ重視の業績相場に移行~クオリティを見極める企業分析力がパフォーマンスを左右する展開に~
このように、金利の低下見通しが強まったから株価が上がるというような2023年末までの市場の変動とは異なって、個別銘柄の業績や株価の分析力によってリターンの出方が変わってくるような市場になってきます。その点では、市場全体の動きを反映するインデックスファンドと、選別投資をするアクティブファンドの間でパフォーマンスの差が広がりやすい市場になっていくといえます。
――今後の米国株式を展望して活躍が期待できる業種やテーマなどの分野・傾向はありますか?
今後、業績相場が予想される環境下では、金利が高止まりしていても成長分野への投資が可能な強固な財務体質を持ち、どのような経済環境であってもしっかりと収益をあげられる優れたビジネスモデルを持っているかという点が問われます。これは、成長株に投資する「グロース戦略」でも、割安株に投資する「バリュー戦略」でも、共通して重要なポイントになります。クオリティの高い銘柄を見極めて、ポートフォリオに占める比率を高めていくことが、これからの米国株式投資で勝ち残るポイントになると考えています。
――たとえば、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」は、代表的なグロース戦略のファンドですが、このファンドにおける「クオリティ」とは?
「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」は、徹底的なリサーチに基づき、「持続的な成長企業」に厳選投資します。この「持続的な成長」がポイントです。企業を見極めるために「収益性」「投資の効率性」「財務健全性」という3つの角度から調査をしますが、たとえば、「高い収益性の持続力」がある企業とは、優秀な経営陣が、独自のビジネスモデルで高い参入障壁を築き、支配的な市場シェアを持っていることなどによって高い収益性が持続できると考えられる企業です。質の高い経営陣が、質の高いビジネスを行っていることが高い収益性を持続させるために重要と考えます。そのような点を、意識して調査しています。