大学受験生の親がすぐに実践できる! 子どもの勉強モチベーションアップ方法
子どもの勉強モチベーションアップ方法2:学校の定期テストを活用
合格の可能性を高めるためには早期に志望校を決めて、勉強する科目を絞るという戦略が有効です。しかし、高校1年から受験勉強を始める場合、本番の試験まで十分時間があるが故に、緊張感を持続させるのは難しいものです。そのようなときには、「学校の次の定期テストで◯点取る」という形で目標を決めさせるとよいでしょう。もちろんすでに定期テストで高得点が取れている場合には、受験対策に時間を使うようにします。 高校受験では中学の定期テストの結果が評価されることが多く、入試において重要な要素になっていました。しかし、大学受験では定期テストの結果が評価対象から外れることも少なくありません。受験勉強をすればするほど、定期テストで高得点を狙うことに疑問を持つ高校生もいます。 では、高校の定期テストの結果は大学受験にまったく意味のないものかといえば、そうとは言い切れません。もちろん高校の定期テストの出題難易度にもよりますが、定期テストの勉強で一度深く理解しておくと、共通テストや偏差値50台の私立大学の入試に対応できるレベルになります(英語長文読解と現代文読解は、教科書の内容と入試が結びつきにくいので除く)。 また、定期テストには次のような特徴があります。 ・定期テストでは周りも必死に勉強するので、勉強に対する意欲を上げるきっかけになる。 ・出題範囲が絞られているため成績を上げやすく、学校の先生からの評価も上げやすい。 ・テスト週間に入るまでの1カ月でどこまで準備できたかで勝負が決まる。 こうした特徴から、定期テスト対策は「勉強をしたら点数が上がるんだ!」という成功体験につながる、最も身近な学習であるといえます。 子どもが「勉強は嫌いだ」「◯◯の科目は苦手だ」という場合、実は定期テストで点数を取れないことが理由となっている場合が多いのです。逆に「勉強は好きだ」「◯◯の科目が得意だ」という子どもは、定期テストで点数がしっかり取れています。 私は大学受験指導の一環として、勉強を始めたばかりで自分に自信のない1年生、2年生に対しては、特に短期間で確実に点数アップができる理科、社会、数学を勉強することの重要性を説き、定期テストで学年トップクラスを狙うよう促すことがあります。 すると「さすがにそれは無理では?」と高校生本人からも親御さんからも(塾・予備校関係者からも)言われます。しかし、「この定期テストで人生を変えるぞ!」との意気込みで勉強時間を増やし、受験で必要な科目、狙いを定めた科目に集中させることで、十分に目標を達成できるのです。 自分でもやればできることを実感し、周りの評価も変わり、結果として受験勉強への意欲も増していきます。このように、定期テストを受験勉強のモチベーションアップに活用することができます。