賞金ランクは自己最高3位 松山英樹は最終戦カムバックに自信の一年
◇米国男子プレーオフ最終戦◇ツアー選手権 最終日(1日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7490yd(パー71) 【画像】松山英樹の胃袋を支える“定番”メニュー 1年前の夏、松山英樹はPGAツアーに本格参戦した2014年以降初めてプレーオフシリーズの最終戦「ツアー選手権」出場を逃した。年間ポイントレース(フェデックスカップ)で50位。トップ30の進出圏に遠く及ばず、継続中の選手で最長だった連続出場記録を9年でストップさせ、シリーズを終えた。秋の「ZOZOチャンピオンシップ」で51位、日本ツアー「ダンロップフェニックス」も10位と振るわなかった。 迎えた2024年も滑り出し好調とは言えなかった。「良い部分と悪い部分がかけ離れていた」開幕5戦でトップ10はゼロ。もどかしい試合の連続による苦しみは、ロサンゼルス近郊のリビエラCCで行われた2月「ジェネシス招待」で突如として報われた。 首位に6打差7位から出た最終日に「62」をたたき出し、後続に3打差をつける逆転勝利。2022年1月「ソニーオープンinハワイ」以来2年ぶり、チェ・キョンジュ(韓国)と並んでいたアジア出身選手としてのツアー最多勝利数を更新する通算9勝目を飾った。
ツアーの精鋭が少人数で競い、賞金も、フェデックスカップポイントも高い昇格大会(シグニチャーイベント)を制したことで、松山には「ツアー選手権」への再出場が視界に入った。「(カムバックに)もっとかかるかもしれない、と思う部分もありました。それがリビエラで勝って気持ちが楽になったというか。その後もトップ10に2、3回と入れたから」
黒宮幹仁コーチ、須崎雄矢トレーナーがサポートスタッフに加わった新体制の2年目。スイング面でも、肉体面でも新しい試行錯誤を続けながら、直前までの目先の結果に惑わされず「やるべきこと」を突き進めてきた。「自信が戻った。結果がこんなに大事とは」。中盤戦は3月「プレーヤーズ選手権」で6位、「メモリアルトーナメント」8位、メジャー第3戦「全米オープン」6位とビッグトーナメントでも上位へ。昨季わずか2回と、キャリアで最も少なかった年間のトップ10入りは今季7回に増えた。