もうすぐデビューから55年。人気衰えぬオールドジムニーの歴史を振り返る
2018年7月にフルモデルチェンジしたJB64型ジムニーとJB74型ジムニーシエラ。すでにデビューから5年半以上経過しましたが人気が落ち着きを見せることはなく、新車は長期の納車待ち状態が続いています。そして今、JB64ともに以前のクラシカルなジムニーの人気も高まっています。 【各モデルの内装デザインなどをチェック】 現行型は第4世代になりますが、ジムニーはそれぞれの世代が長期間販売される傾向があるため、世代内でも複数回の改良が加えられます(先代のJB23型は1型から10型まで存在します)。 そこで今回は、現行型ジムニーとともに盛り上がるビンテージ感あふれる第1世代と第2世代、そして派生モデルの歴史を紐解きます。
■第1世代(LJ10型) 軽最強クロカン伝説はここから始まった!
初代ジムニーが登場したのは1970年4月。ただ、歴史はさらに数年前に遡ります。神奈川県に本社があったホープ自動車がホープスター ON型4WDという4軽SUVを販売します。しかし本格的な量産化にはいたらず、ホープスター ON型4WDは1年経たずに生産が終了してしまいました。 ホープ自動車は鈴木自動車(現・スズキ)に製造権の売却を打診。「売れなくて生産中止になったものを買うわけない」という意見が多勢でしたが、アメリカ帰りだった常務取締役の鈴木修氏(現・相談役)は4WD車の可能性に惹かれ、購入を決断したと言われています。 1970年4月、スズキはON型4WDに大幅改良を加えてジムニーとして販売開始。カタログには「自然に挑戦する男のくるま」「男の相棒 ジムニー」というキャッチコピーが掲げられました。カタログの写真には山の中での橋梁工事や送電線の鉄塔工事の現場、雪国での郵便配達などで使われるジムニー以外に、スポーツハンティングや渓流釣りを楽しむオーナーの姿も掲載され、デビュー時からレジャーユースを念頭に置いていたことがわかります。 ボディは幌タイプのみの設定で、フロントウインドウは前倒しが可能。ボディカラーはサンダーイエロー、アルベールグリーン、クラレンスベージュの3色が用意されました。 【Specifications】 サイズ:全長2995mm×全幅1295mm×全高1670mm ホイールベース:1930mm 車両重量:600kg エンジン:2サイクル空冷2気筒 排気量:359cc 最高出力:25ps/6000rpm 最大トルク:3.4kg-m/5000rpm トランスミッション:4速MT