ドジャース・大谷翔平、25年の野望「WS連覇したいというのが一番」 伝説の24年はもう過去「ピークをどれだけ維持、向上していけるか」
米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手(30)が新年の誓いに『ワールドシリーズ(WS)2連覇』を掲げた。過去7球団14度しか達成がない偉業に「特別で難しい難易度」と語り、球団史上初、21世紀初となる2年連続の頂点に立ち、王朝を築く。投打二刀流で復活を遂げる今季以降を「野球選手としてピークを迎える。どれだけ維持、向上できるか」と全盛期を迎えると自覚。野球普及の思いも胸に、大谷だけにしか達成できない伝説を世界に誇示する。(取材構成・横山尚杜) 群雄割拠のメジャーリーグで21世紀以降、WSを連覇した球団は存在しない。想像すらできない偉業を数々達成してきた大谷は、球団史上初となるWS連覇を新年の誓いに立てた。 「連覇をしたいというのが一番。毎年必ずどこかのチームが優勝しますけど、連覇となってくると話は別。特別で難しい難易度。それが一番やりたいこと」 2023年9月に受けた右肘靱帯(じんたい)再建手術(通称トミー・ジョン手術)のリハビリを並行しながら、昨季はメジャー史上初となる「50本塁打、50盗塁」を達成。20年以来4年ぶり8度目となるWS制覇に多大な貢献を果たした。昨年7月には30歳を迎え、自身の心境の移り変わりを少しずつ実感。中国春秋時代の哲学者である老子が残した言葉を挙げ、連覇達成に欠かせない考えであるとした。 「『足るを知る』ではないですけど、自分の持っているもの、お世話になっている周りの環境…。毎年重ねるほどそのありがたみが増えてくる。そのバランスが大事だと思っています」 ここまで大谷の成長を駆り立てたのは「進めば進むほど足りない、足りないという野心」だったという。一方で、自分の置かれた状況に満足し、心が富み、豊かであるとの考えが足るを知る-。昨年2月に真美子さんと結婚を発表し、10カ月後に夫人の妊娠を公表。自身の中で葛藤する〝飢餓と飽食〟のバランスが重要になると表現した。 リハビリを終え、今季から再び、投打二刀流に挑む。過去に例をみない実績を残してきた大谷はこの先の野球人生が全盛期になると語った。