丸山隆平が衝撃を受けた、東京事変の楽曲─ベーシスト談義を亀田誠治と繰り広げる
丸山隆平が、自身のターニングポイントとなった楽曲たちを紹介した。 丸山が登場したのはJ-WAVEで放送中の『DEFENDER BLAZE A TRAIL』(ナビゲーター:亀田誠治)。毎回音楽を愛するゲストを迎え、その人生に寄り添ってきた音楽のお話を伺うプログラムだ。ここでは11月10日(日)のオンエアをテキストで紹介する。
『群青日和』の演奏技術に衝撃を受けた
毎年11月11日は、4つ並ぶ「1」をベースの弦に見立てた「ベースの日」だ。かつてJ-WAVEで放送されていた番組『BEAT PLANET』にて、音楽プロデューサーでベーシストの亀田誠治が2013年に提案し、クラウドファンディングを通して賛同を集め、2014年に日本記念日協会に認定された。 そんなベースの日前夜にゲストとして登場するのは、SUPER EIGHTのメンバーで、ベースを担当している丸山隆平。今回は、丸山からこれまでの音楽遍歴、ベースへのこだわりについて聞いた。 亀田:この番組ではゲストの人生に寄り添ってきた音楽を聴きながら、そこにどんな泣き笑いがあったのか伺っていきます。 丸山:アーティストそれぞれに人生の分岐点があると思うんですけど、いろんなジャンルの分岐点から4曲選ばせてもらいました。 丸山が1曲目に選んだのは、東京事変の『群青日和』だ。 亀田:恥ずかしい(笑)! 丸山:ゴリゴリにプレイされていますよね。 亀田:この曲を選んだ理由は何ですか? 丸山:目の前で告白するようで恥ずかしさもあるのですが、「このベーシスト、カッコいい!」と初めてベーシストを追いかけるきっかけとなった楽曲なんです。 亀田:これはMVを観てですか? それとも音が流れてきた? 丸山:MVです! 当時は実家で、デビューして1年目ぐらいの時期です。夜にテレビを観ていたらMVが流れてきて、「なにこの曲!?」となったんですね。 亀田:まず曲に掴まれるものがあった。 丸山:すべての楽器の音が綺麗なのに音数は多いというか。ピアノ、ドラム、ボーカル、ベースとかキラキラしたものがたくさん置かれているのに全部が聴こえてくるんですよね。そのなかでも、『群青日和』のベースプレイの、最初ギターと椎名林檎さんボーカルからのリフがあるじゃないですか。それがいよいよ曲のラストに行きますよっていう転調でもう1回同じリフが入ってるんですよ。キャッチーがちゃんと繋がっていて、みんなを置いていかないフレーズが入っているところがあるんですよね。このフレーズは素人耳でも耳に残りますし、無意識に「この楽曲はこれがテーマです」とベースが教えてくれて、初めてリフでベースを意識した曲でもあります。 『群青日和』のオンエア後、亀田は当時のレコーディングを振り返った。 亀田:本当にこれは一発録りで、普通のレコーディングだとクリックという、いわゆるガイドにメトロノームみたいなのを使うんですけど、それもなしで。全部が生で瞬間を切り取った楽曲なんですよ。 丸山:なかなか今ってそういう曲は少なくないですか? 亀田:そうですね。全部の楽曲がそうではないけど、東京事変、特に1枚目はこだわっていて。ほら、ビートルズの1枚目は1日で録りきった、みたいな話があるじゃないですか。僕らも『教育』というアルバムは2日とか3日で録りきったんですよ。 丸山:あの情報量を!? 亀田:もちろんその前にプリプロリハみたいなのはやりますよ。やるけども、レコーディングは「せ~の!」って感じでした。