ドラムブレーキじゃないの!? ホンダの「インボードディスク」ってナニ?
しかし「インボード・ベンチレーテッド・ディスク」の採用期間は意外と短く、「CBX400F」の後継モデルとなる1983年12月発売の「CBR400F」は、一般的な油圧式ダブルディスクを装備しました。 また「VT250F」も1987年モデルから、「VF400F」も1984年のフルカウル装備のインテグラから、一般的な油圧式ダブルディスクに置き換えられて行きました。 これはステンレス製ディスクローターの材質が日々改善されたことで、鋳鉄と同等の制動力や操作フィーリングに進化したためでしょう。 こうして複雑な構造でコストがかかる「インボード・ベンチレーテッド・ディスク」は姿を消しましたが、いかにもホンダらしいチャレンジだったと言えるのではないでしょうか。
伊藤康司