日本の街仕様に進化した本格ダウン!カナダグースの「ジャスパー パーカ」を大解剖
また、使用するダウンはすべてRDS(レスポンシブル・ダウン・スタンダード)認証を取得している点も見逃せない。 RDSとは、「責任あるダウン調達基準」を目指し、非人道的な扱いを受けていないアヒルやガチョウから採取された羽毛であることを、トレーサビリティ(追跡可能)の審査を通して保証する国際認証基準のこと。 高い品質やスペックだけを重視するのではなく、責任ある原材料の調達を行うことで、消費者が安心して使用できるダウンジャケットを提供している。 こうしたもの作りの姿勢も、このブランドがパフォーマンスラグジュアリーブランドとして認知される所以だろう。
高い品質はメイド・イン・カナダの賜物。 主力のダウンウエアは、モントリオールやトロントなど8つの自社工場で生産されている。それはクオリティを完璧にコントロールするだけでなく、長い経験に基づいたカット、折り目、縫い目の精度を高めてきた職人たちの技術力を継承していくためでもある。 また、カナダの縫製業界で働く人々の約5分の1にあたる約4,500人もの従業員を抱えることで、雇用拡大にも貢献している。
ジャスパー パーカのベースとなったグローバルの定番モデル
あまたの人気モデルを擁するカナダグースだが、日本国内でトップクラスの人気を誇るのが、「ジャスパー パーカ」だ。
2012年に日本限定モデルとして発売されたこのモデルは、グローバル展開される定番の「シャトー パーカ」がベースになっている。
取り外し可能なトリムがデザインされた立体的なフードが特徴で、ストームフラップで覆われたダブルジップのフロントには、グローブのままでも着脱しやすい大ぶりのミリタリーボタンがデザインされている。 ほかにも風が入り込むことを防ぐストレッチリブニットや左胸の縦のジップポケット、左右の身頃のハンドウォーマーなど、随所に機能的なディテールがちりばめられている。 以前はフードにコヨーテのファーがあしらわれていたが、カナダグースは2022年以降、動物愛護の観点から、コヨーテの毛皮の使用を取り止めた。 ただ、フードのファーが省略されたことですっきりとした印象が強まり、このモデルの持ち味であるスタイリッシュなイメージはかえって強まったと言えるだろう。