「もし子どもが騎手になりたいと言い出したら?」元トップジョッキー・福永祐一の「意外な答え」
---------- 通算2636勝のトップジョッキーであり、引退後に厩舎を開業した福永祐一。初の著書『俯瞰する力 自分と向き合い進化し続けた27年間の記録』も大きな話題を呼んでいる調教師に“これまで”と“これから”を聞いた。 ---------- 【写真】密着、元トップ騎手・福永祐一調教師の一日 『通算2636勝のトップ騎手が転身! 福永祐一が「調教師のほうが性に合っている」と語るワケ』より続く…
コントレイルとの出会い
数々の重賞レースを制し、中でも父親が成し遂げられなかった日本ダービーで3度勝利するなど、輝かしい成績を残した。だが、40歳を超えて目標を見失いつつあったという。 「勝ち星を重ねるとか、タイトルを全部取るという目標を持つ人もいますけど、自分はそういうことにもう命を賭けられなかった。名馬との出会いということでいえば、最後にコントレイルに出会えたことで満たされた」 第二の人生への選択肢はいろいろあったが、最終的に選んだのは調教師だった。騎手と調教師は、いわば依頼される側と依頼する側だ。だからこそ信頼関係が大事だとも。 「厩舎サイドとしてはいいジョッキーに『福永厩舎の馬なら乗ってみたいな』と思わせないといけない。そして、馬をオーナーから預託してもらわないと仕事が成立しないので、いかにいい馬、走る馬を預託してもらえるかが大事なんです。そのためにも走る馬を見つけてきてオーナーに出資してもらわなければいけません」 調教師としての理想像を聞くと、「誰が乗っても勝てる馬をつくりたい。騎手がうまく乗らないと勝てない馬なんてその程度の馬だってことです」と即答した。 物事の捉え方が非常に理論的でさっぱりしている。だから、「相性とか運とか調子がいい悪いとかで結果が変わるような仕事を、自分は仕事とは思えない」とも。そんな福永は、馬と人との関係をどう捉えているのだろうか。
「仕事人間」が結婚して…
「自分は完全にビジネスパートナーだと思っています。馬が好きでこの世界に入ったわけでも、かわいくてしようがないという感じでもない。自分はベースが乗り手なので馬に苦しい思いをさせる立場ですから。ただ、誰よりも馬を尊重してきた自負はありますし、彼らに敬意を表してきちんとかかわっています。彼らのおかげで自分の生活と豊かな人生を与えてもらっているのでとても感謝しています」 調教後は、記者たちとの質疑応答やスタッフとの打ち合わせを済ませ、シャワーを浴び昼食を取った後、仮眠。午後はオーナーへの連絡や牧場と馬の話をしたり、時には近郊の牧場へ馬の様子を見に行ったりと、仕事は様々である。16時ぐらいには厩舎を出て帰宅。就寝はたいてい22時~23時だ。 そんな福永の癒しとなっているのは、妻である松尾翠(元フジテレビアナウンサー)と2女1男の子供たちとの時間だという。 「結婚は35歳と遅かったんですが、独身時代も楽しかったので別に結婚しなくてもいいと思っていました。でも、幸福感は結婚してからでしか味わえなかった。元々仕事人間だったので、家族との時間が疎かになった時もありましたが、奥さんがいち早く気づかせてくれました」 夫婦間では何でも言い合えるし、家事も普通にやっているそうだ。
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