Apple、Bose、JBL、B&Wが主役だった!? 2024年のワイヤレスイヤホンを振り返る
4. Bose「Ultra Open Earbuds」
2024年3月に発売された「Ultra Open Earbuds」(実勢価格:3万3600円前後)は、耳をふさがないイヤーカフ型デザインを採用した、開放型イヤホン市場の新たな代表モデルです。ノイズキャンセリング技術でトップブランドとして知られるBoseが、真逆ともいえる「開放型」に挑戦したこと自体が、今年の大きなニュースと言っていいかもしれません。 製品自体の完成度も優秀です。耳を塞がないだけでなく、イヤーカフ型という新しい装着スタイルの提案が重要で、長時間装着しても疲れにくい快適さを確保するとともに、音漏れをキャンセルする独自技術も搭載。また、耳を開放しているにもかかわらず、Boseらしい豊かな低音とクリアな中高音域を再現。耳をふさがないイヤホンの中でも、音質の高さが際立つ1台となっています。 2024年のイヤホン市場で開放型イヤホンを本格的なトレンドに押し上げた立役者のひとつがこの製品だと感じています。ワイヤレスイヤホンの「次の一手」を象徴するモデルと言えるでしょう。
5. HUAWEI「FreeClip」
2024年2月に登場したHUAWEIの「FreeClip」(実勢価格:2万7800円前後)は、耳をふさがないイヤーカフ型デザインを採用したユニークな完全ワイヤレスイヤホンです。同年3月にBoseの「Ultra Open Earbuds」も発売され、開放型イヤホン市場が一気に活気づくこととなりましたが、厳密にはHUAWEIの発売の方が先だったんですよね。 耳に軽くかけるだけで快適に装着できるイヤーカフ型デザインが特徴で、Boseとほぼ同じコンセプトの製品と言えます。ただし、HUAWEIのデザインはよりスタイリッシュで、細部に至るまで洗練された仕上がり。HUAWEI独自のオーディオ技術により、クリアで十分な音量と豊かな音場を提供しつつ、音漏れ対策技術も搭載。通話マイク性能も非常に良いので、自宅やオフィスなど多様なシーンで活躍します。 当初はクラウドファンディングを通じて限定的に販売されていましたが、その完成度の高さが話題に。その後、一般販売され、耳を塞ぎたくないユーザーや、従来のイヤホンに不快感を覚える人々から支持を集めました。個人的には、HUAWEIとBoseが2024年2月、3月とほぼ同時期に登場したことで、2024年が開放型イヤホンのブームを迎えたと感じています。