牛たん「ねぎし」の幻メニュー「しろかつ」の正体、「罪悪感のないトンカツ」が生まれた背景とは?
「このメニュー、そこまで有名ではないけど自分は好きだなあ」「定番や看板ではないかもしれないけど、好きな人は結構多いと思うんだよな……」――外食チェーンに足を運ぶと、そう思ってしまうメニューが少なからずあります。店側はどんな思いで開発し、提供しているのでしょうか。 人気外食チェーン店の凄さを「いぶし銀メニュー」から見る連載。今回は牛たん・とろろ・麦めし ねぎしの「しろかつ」を取り上げます。 飲食チェーンには「代名詞」「定番」というべきメニュー以外にも、知られざる企業努力・工夫を凝らされたものが数多く存在します。本連載では、そうした各チェーンで定番に隠れがちながら、根強い人気のある“いぶし銀”のようなメニューを紹介していきます。 【画像】隠れ絶品メニュー!ねぎしの「しろかつ」を見る(画像10枚)
■東京のローカルチェーン「ねぎし」、相次ぐ値上げラッシュでもはや格安感も 今回のテーマは、牛たん・とろろ・麦めし ねぎしが一部店舗で販売している「しろかつ」です。 【画像】隠れ絶品メニュー! ねぎしの「しろかつ」を見る(画像10枚) ねぎしは東京圏に住んでいる人にとってはよく見かけるチェーンですが、実は出店エリアはごく一部で、ほとんどが都内に固まっています。そのため、東京のローカルチェーンといって差し支えないかもしれません。
そんなねぎしの代名詞は「牛たん」であり、やや高級なイメージを持つ人も多いでしょう。ただ、ランチメニューに1000円ポッキリのものがあるなど、値上げラッシュの昨今、ご飯のおかわり無料やとろろにテールスープも付いていることを考慮すれば「割安」の部類に入るのではないでしょうか。 ねぎしの牛たんは、柔らかいたんの根元を薄切りにした「ねぎし」、厚切りにした「しろたん」。さらに歯ごたえとあっさりした味わいが人気のたん先である「がんこちゃん」の3種類をそろえています。
一方で、たん以外にも牛肉や豚肉、鶏肉メニューなど多角的な肉メニューをそろえていることを知っている人は、意外に少ないのではないでしょうか。例えば、牛肉であればたん以外には「牛ロース」にカルビの「ブラッキー」、豚肉は「網焼きみそポーク」に「豚旨辛焼」を1枚単位で注文できます。 加えて、今回のメインテーマであるしろかつは、一部店舗でしか提供していないことから「レアメニュー」として、知る人ぞ知る商品です。ねぎしの公式Webサイトによると、4月25日時点で提供しているのは「お茶の水店」「高田馬場駅前店」「五反田西口店」「新宿エルタワー店」「上野駅前店」「有楽町店」「赤羽駅前店」「渋谷センター街店」のみ。