【玉田圭司×名良橋晃|元日本代表が語り合う高校サッカー】ファンタジスタは消えたのか? 話題のテーマを徹底討論で深掘りした“創造性の育成”。指導の鍵は「自然体」(番外編)
選手のアイデアを制限する指示はしない
8月、ワールドカップにも出場した元日本代表の玉田圭司が、昌平を率いてインターハイ優勝を果たした。いったい、どんな指導で昌平を日本一に導いたのか。小さくない興味をしっかり深掘りするべく、同じくワールドカップを戦った元日本代表の名良橋晃氏にインタビュアーを担当してもらった特別対談企画、元日本代表が語り合う高校サッカー。 【画像】堀北・ガッキー・広瀬姉妹! 初代から最新19代目の藤﨑ゆみあまで「歴代応援マネージャー」を一挙公開! 前編、中編、後編の3本立てでお届けしたが、番外編ではサッカーの戦術発達により時折話題に挙がる「ファンタジスタは消えたのか?」というテーマで徹底討論してもらった。指導者として育成年代の現場に立つ玉田監督と、解説者のなかでも屈指の高校サッカー通である名良橋氏は何を感じているのか。 高校サッカーとファンタジスタ、議論が白熱するなかでふたりの元日本代表が掘り下げたのは“創造性の育成”。指導の鍵となるのは「自然体」かもしれない。 ――◆――◆―― ――現代サッカーでは創造性あるプレーを見せるファンタジスタが減少傾向にあると言われていますが、「ファンタジスタは消えたのか?」というテーマに関して、高校年代ではどう感じますか? 名良橋 僕の印象では、それこそ昌平には創造性溢れる選手が多いと思っていますよ。大谷湊斗選手や長璃喜選手などからはファンタジスタの匂いを感じますし、彼らはプレーに華がありますよね。 玉田 ファンタジスタの定義が難しいので一概には語れないですが、僕は「こうしろ!」と言うように選手のアイデアを制限する指示はしていないです。選手たちには考えることをすごく求めています。監督の指示に忠実な選手も必要かもしれないですけど、指示以外のプレーに僕は期待しているんですよね。たとえば、大谷と長の名前を挙げてもらいましたけど、試合にあまり出せていない山口豪太も練習では「すげーな!」と唸るようなプレーを見せてくれます。あとは、1年生に根津優羽という選手がいるんですけど...。 名良橋 あ! インターハイに出ましたよね? FC LAVIDA出身ですよね? 玉田 はい。あの子は上手いですよ。
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