eモータースポーツがエンタメとして成立するために必要なことは? 「SCARZ」のプロが語る大会の重要性
――eスポーツ自体が年々拡大していますが、後発と言えるeモータースポーツはこの潮流に入っていけそうでしょうか。 たくあん選手:FPSや対戦格闘ゲームに比べ、大会自体も少ないので、まだまだ発展途上の印象はあります。ただ、個人的には徐々に盛り上がっていくと思っています。参入する企業も増えていますし、まだ興味を持っていない企業やチームも、eモータースポーツに興味を持っていただければと思います。 eモータースポーツは、実車の企業が大会を主催したりチームを運営したりしていますが、やはりeモータースポーツもeスポーツであるので、eスポーツ専業のチームがeモータースポーツに参入してくれることが重要だと思っています。 宮園拓真選手:eスポーツとeモータースポーツはちょっと別枠で考える必要があるとも思っています。eモータースポーツが好きな人の多くは、ゲームタイトルから競技シーンに興味を持つのではなく、実車が好きだったり、レースが好きだったりする人が多いんです。なので、ほかのタイトルとは別のやり方が必要かもしれません。 特に、車業界からのファンの流入や企業の参入が見込めるのは、ほかのeスポーツジャンルにないメリットだと思います。その点は恵まれていますね。ゲームのおもしろさを伝えるとともに、車自体の魅力も伝えたい。それが、ファンの拡大につながると思います。 ――映画『グランツーリスモ』では、リアルレーサーに憧れる主人公が、シムレーサーを足がかりにリアルレーサーを目指すストーリーでした。地続きになることは、ほかのタイトルにはないメリットですが、eモータースポーツがリアルレースの登竜門としての存在のみ取り上げられる可能性もあります。単体の競技として、エンターテインメントとして成立させるには何が必要だと思いますか。 たくあん選手:確かに目標としてバーチャルからリアルを目指すことができるのは、夢があると思います。一方、「eモータースポーツだけ」はイメージしにくいですよね。 それは、やはり大会の少なさが要因の1つだと思っています。リアルレーサーのトップティアに上がれば夢のある金額を稼げるようになりますが、eモータースポーツではまだまだそこに到達していません。 私自身は、イベント出演、動画配信で稼げており、eモータースポーツのみで生活できていますが、そういった事例は少ないので、もっとアピールすべき点だと思います。とにかく今はeモータースポーツを盛り上げていきたいですね。その先にeモータースポーツの確立があるかと思います。 宮園拓真選手:たくあん選手の意見と同様に大会の数、あとは規模感も見劣りしてしまいますよね。一般的には、大きな大会があるほうがすごく見えてしまうので、リアルレースが注目され、上に見られてしまうのではないでしょうか。今後大会が増え、スポンサーなど企業も増えていけば、リアルに近づいていけると思います。 あと、現状では選手の資質というか、活躍する土壌の違いもありますね。eモータースポーツだと、大会で結果を残せば、それだけで大きな大会に出ることができます。例えば、国内大会で優勝すれば、世界大会には出場ができます。 リアルレースの場合、チームを運営するには相当のコストがかかるので、スポンサーが投資をしたいと思えるチーム、そのチームが契約したいと思える選手でないと、いくら速くてもレースに出場できないんです。なので、“レーサーとしての佇まい”がまだまだシムレーサーには足りず、そこがスポンサーや企業に信用されていないところなので、その点をもっとシムレーサーに浸透させ、シムレーサーもリアルレーサーと同じであることをアピールする必要があると思います。 ――今回、イベントを共催するフィリップスですが、たくあん選手はプロモーションビデオに出るなど、すでにコラボレーションが始まっています。印象はいかがですか。 たくあん選手:私はあまりヒゲが濃いほうではなく、肌も強くないので、カミソリを使うと肌を切ってしまうことがあったんです。シェーバーは初めて使いましたが、肌に優しくて簡単に剃れていいですね。今日も使ってきました(笑)。コードレスのバッテリーなので、持ち運びやすさもいいです。掃除も簡単ですし、私のような初心者にはオススメです。見た目もカッコイイですしね。 宮園拓真選手:専用ケースがあって、いつも持ち歩いています。あと、センサーがあって、うまく剃れているときは緑色に光るんですよ。実は手先が不器用なので、光の色でうまく剃れているか確認できるのはありがたいです。画面の表示があったり、音が出たり、髭剃り自体が楽しくなるのはいいですね。先進的な感じがします。