eモータースポーツがエンタメとして成立するために必要なことは? 「SCARZ」のプロが語る大会の重要性
イベントでは、たくあん選手と宮園拓真選手に話を聞く機会があったので、eモータースポーツやイベントについて伺いました。 ――注目を集めるeモータースポーツですが、選手としてこの状況をどう捉えていますでしょうか。 たくあん選手:大会の数や種類も増えていて、年々注目が集まっているのを感じます。私はレースゲームの動画配信を行っているんですけど、チャンネル登録者数も増えてきています。つい最近3万人を突破し、4万人に手が届きそうです。 せっかく注目されているので、大会で好成績が残せるようにがんばりたいですね。「SCARZ」をはじめ、eモータースポーツ部門を設立するeスポーツチームが増えてきているので、この先はもっと広がっていくと思います。 宮園拓真選手:大会に出るようになったのは、2018年ごろ。参加している選手は盛り上がっていましたけど、世間はそれほどでもなかったと思います。ですが、ここ1~2年でチームや企業の参加が増えた印象があります。それによって知名度が高まり、参加する選手が増えてくれたらうれしいと思っています。 選手個人としては、できるだけレースをおもしろくして、いろんな人に興味を持ってもらいたいですね。情報をもっと発信していきます。
――eモータースポーツは、リアルレースと親和性があり、レースファンからの流入が見込める反面、レースを知らない子どもたちがゲームに触れるにはハードルが高めな気がしますが、その点についてどうお考えでしょうか。 たくあん選手:そうですね、確かにハードルは高めだと思います。ただ、うまく伝えることができれば、触れてもらえると思っています。 子どもたちに伝える機会で一番良いのは、やはりネット、動画ですね。なので、SNSやネットでもっとアピールしていきたいと思っています。今回のイベントもそうですが、体験会も増えてきているので、実際に触ってもらいたいです。触ってみれば、「もっとやってみたい」という気持ちが湧き出てくるんじゃないでしょうか。 宮園拓真選手:今回のイベントでもレーシングコクピットやハンドルコントローラーなどの設備が整っていて、それらを自宅でそろえるのはコスト的にも場所的にも難しいですよね。 まずは、ゲーム機のコントローラーから始めて、こういった体験会で機材に触れてもらえれば興味を持ってもらえると思います。「SCARZ」としては、ディーラーやイベント会場に赴き、コーチングなどをしていきたいですね。特に、ディーラーは家族連れのお客さんが多いので、子どもが触れやすい場所だと思います。 たくあん選手:私も最初はコントローラーでした。大会でハンドルコントローラーが目立っていたので、導入してみたんです。もちろん、最初は安いモデルからだんだんアップグレードしていきました。今では世界大会で使用される機材に近いレベルになりました。 宮園:小学6年生まではコントローラーを使っていて、そこからハンドルコントローラーを買ってもらいました。成績が落ちると取り上げられるので、がんばって成績を落とさないように勉強しましたよ(笑)。今は大会準拠のコクピットも使っています。