動きを鍛える。70 代男性が糖尿病予防のため本気トレーニングに挑む
動きを鍛える。70 代男性が糖尿病予防のため本気トレーニングに挑む
Medical DOCでは、都内のパーソナルジム「T-Fitness」とコラボ企画を始めました。今回の記事は「糖尿病にならない健康な体をつくりたい」という岡田さん(71歳)の第2弾として、パーソナルジムで実際に行われたトレーニングの内容と食事指導の内容を中心にお伝えします。
chapter01 トレーニング~運動編~
編集部: この企画に参加しパーソナルジムに通おうと思ったきっかけを教えてください。 岡田さん: 「このままだと糖尿病になるよ」と言われたことがあり、運動の必要性を感じていたところに、今回このような機会があったので参加してみようと思いました。 では、いよいよパーソナルジム「T-Fitness」でのトレーニングです! それぞれのトレーニングの目的や効果をトレーナーの笹森さんに解説していただきました。 ①ストレッチ 笹森さん: 高齢者や運動習慣のない方は運動前にまずはしっかりとストレッチを行います。最初にストレッチをすることで、怪我の予防はもちろん、トレーニング中に筋肉や関節を活動させやすくしていきます。 ②四つ這いでの2肢挙上 笹森さん: こちらも運動習慣のない方には取り入れやすいと思います。全身を動かすことや自重(自分の手や足の重さ)を使ってトレーニングすること、バランスを取ることなど、さまざまな効果があります。また「右手と左足の対角線を交互に動作する」ことは脳トレにもなりますよ。 ③チェストプレス 笹森さん: こちらは体幹とくに大胸筋がしっかり鍛えられる運動です。 ④ラットプルダウン 笹森さん: 背中全体を鍛える運動です。背中を鍛える運動はいくつかありますが、初心者でも取り入れやすいのがこのラットプルダウンです。 ⑤スクワット(1回目8回・2回目12回) 笹森さん: 下半身全体を使いますが、今回は特に股関節の後ろ側を中心に刺激を入れていきます。 ⑥カーフレイズ 笹森さん: ふくらはぎの運動です。ふくらはぎは「第二の心臓」と言われており、ここの筋肉を使うことで血流を改善させます。 ⑦バックエクステンション(20回) 笹森さん: こちらも背中の運動です。④のラットプルダウンよりも肩を動かしやすいのですが、しっかりやると結構きつく、効いていることが分かります。 ⑧ストレッチ(クールダウン) 笹森さん: 使った筋肉を伸ばして終わることで、筋肉が硬くなったり翌日の筋肉痛などをを防ぎます。筋肉を使いっぱなしで終わってしまうと逆に筋肉が拘縮してしまい、血流が滞ってしまうことも考えられます。 全体のプログラムについて笹森さんにポイントを伺いました。 笹森さん: 岡田さんの場合はまだ細かくフォームは見ていません。高齢であまり運動習慣がないこともあり「まずは動かす」ことにフォーカスしています。運動しながらフォームにも気をつけながら……となると、どうしても情報量が多くなりますよね。指示が多く、細かくなると疲れてしまうので、まずは運動してもらうことが大事です。運動に慣れ、呼吸も安定して筋肉がついてきたら、少しずつフォームも直していこうと思っています。 では、岡田さんに感想を聞いてみましょう。 編集部: 初めてのパーソナルトレーニングはどうでしたか? 岡田さん: 最初にストレッチを行ったのが良かったです。トータルであれだけ動いたのに、そこまでだるい感じがありません。まだ分かりませんが、明日に疲れが残らない感じがします。スクワットなども自分でやったことがありますが、その時はもっときつかった記憶があります。今回はトレーナーさんに指導してもらいながら行ったからか、自己流でトレーニングした時よりもたくさんできました。 編集部: 今後の目標を教えてください 岡田さん: 感覚ですが2ヵ月くらい続けるとすごく効果がある気がします。目標は今回休憩を挟んで20回だったスクワットを連続50回できるようになりたいですね。あとは、日常生活での疲れが軽くなってほしいのと、年齢とともにバランスを崩して転びやすくなったので、それも減らしたいですね。 編集部: 笹森さん、次回以降はどのようにしていきますか? 笹森さん: 岡田さんの場合は、筋肉を鍛えることはもちろんですが「動きを鍛える」つまり、一つ一つの動きをしっかりできるようにしていこうと思っています。動きを鍛えることで体幹が安定し、関節の可動域も拡大していくので、その後の運動プログラムもやりやすくなって効果がアップします。動くことで脳も使いますしね。今回の負荷量は中等度くらいでしたが、しばらくはこの負荷量のまま回数を上げていくことを意識し、ある程度までいったら負荷量を上げて大きな筋肉を鍛えていくようにします。安全で効果的に負荷をかけることができるのがマシントレーニングの良いところですね。