【東京大賞典】プロレスラー・武藤敬司さんが語る注目馬「引退前のほうが良いパフォーマンスを…」
12月29日(日)に大井競馬場で行われる、年末のダート競馬の総決算・東京大賞典(3歳上・GI・ダ2000m)まであと2日。同居している娘が猫を飼い始めたが、『猫は愛嬌がないから馬の方が良いな』と話す元プロレスラー(現ノア所属/ABEMAプロレスアンバサダー)の武藤敬司さんに、東京大賞典の注目馬について聞いてみた。 【写真】フォーエバーヤングのこれまでの軌跡 『俺は競馬のことはそこまで詳しくないよ』と、今年の9月にジャパンダートクラシックについて取材させてもらった時と、同じ言葉で出迎えてくれた武藤さん。 「藤田社長(ノアは現在サイバーエージェントグループ)のフォーエバーヤングが勝ったんだろ? やっぱり競馬は強い馬がしっかり勝つんだな。先日、長州力とジャパンカップの日にWINS汐留でトークイベントがあったんだけど、2人とも(勝った)ドウデュースを消していたから、しっかり恥をかいて帰って来たよ(笑)」 以前聞かせてもらった武藤(6-10)馬券をその時も買っていたのかを聞いてみると、 「もちろん意識はして予想していたんだけど、6番がまったく人気なくて来なさそうだから、6と10を足して2で割って8番から買ったよ。自分でもよくわからないけど、武藤馬券は進化していると書いておいてよ(笑)」 ちなみに、ジャパンダートクラシックもジャパンカップも6枠10番が馬券圏内に絡んでいたことを伝えると『パターンが増えて助かった』と笑顔で応対。それでは今回の注目馬について教えてもらいたいのだが、その前に東京大賞典を連覇中。来春で競走生活を終える予定のウシュバテソーロについて、引退を控えたアスリートの気持ちを、自身の経験を交えて教えてもらった。 「俺の場合は2月に最後の試合をして、発表したのは6月だったから、しっかり3か月くらい悩んで結論を出した。だから辞めた後は清々しい気持ちだったね。徐々に衰えたからではなくて、その年の正月の試合がベストバウトに選ばれているんだよ(当時60歳)。両膝が人口関節でもしっかり戦えていた。みんなのハートをくすぐる試合が出来ているという自信があったし評価されていたからね。そこに不安…というか体に自信もてなくなったから引退という結論を出しただけ。このウシュバテソーロは怪我なく、今でも活躍しているんだろ? 引退前のほうが案外良いパフォーマンスを出すことはあるというのは経験者として言わせてもらうよ」 ウシュバテソーロは積極的に買いたいと話す武藤さん。けれども、やっぱり最注目はフォーエバーヤングだ。 「ノアは藤田社長のおかげで今も活動できているからね。絶対服従(笑)。まだまだ赤字だと思うけど、お金もつぎ込んでくれて感謝しかない。普通の企業なら見捨てられているのに…本当にありがたいよ。FC町田ゼルビアもサイバーエージェントが入ってから一気に強くなった。俺の好きな麻雀(Mリーグ)も盛り上がっている。あらゆるエンターテイメント制覇する勢いを感じるから、フォーエバーヤングで間違いないだろう。 今回は初めて日本で古馬と戦うみたいだけど、人間と違って馬だから伸び伸びと戦えるんじゃないかな? プロレスはすごい年長者と戦うと、やりにくい部分はある。スピードが速い選手は遅くできるけど、遅い選手は速くできないから。誰とは言わないけど、全日本で当時60歳以上の某選手とやるときはキツかった。その選手が全部良いところ持っていくんだから…こっちが合わしているのに。棚橋みたいに50歳になっていないのに引退する奴もいるが、プロレスには20歳馬や30歳馬もまだ走っているからな(笑)」 『普段、1番人気は意図的に避けるけど、藤田社長の馬に関してはそのルールは通用しない』。そう話してくれた武藤さん。年末最後の大一番。馬主のエンタメ力にも注目の一戦だ。