【光浦靖子】芸能界を休むことへの不安は? 50歳で飛び込んだカナダ留学という新しい世界、その奮闘の毎日を綴ったエッセイ本〈インタビュー〉
カナダ4年目にして、飽きることがない毎日
――カナダに行かれてから光浦さんはインスタを始めたり、YouTubeもスタートされたりと、発信のチャンネルを増やしていらっしゃいますが、今後、自分の発信の仕方はどうされていく予定ですか? 光浦:youtubeを始めましたが、すでに息切れしました。頑張ります。 ――インスタを拝見すると、カナダで手芸のワークショップも開催されているようですね。 光浦:語学学校の後、2年間、カレッジの料理コースに通って、3年の就労ビザをゲットしたんです。まずは自分がカナダでお金を稼げるものは何だろうと考えて、私、手芸が得意だぞ、ということで、ワークショップをやり始めました。来てくれるのは、向こうに住んでいる日本人だったり、アメリカからも来てくれます。すごく楽しかったと言ってくれる人もいて、ここが今、みんなの憩いの場になりつつあるんです。近々クラフトマーケットで作品を売ってみようかと。あとは、ナイトマーケットの屋台でコリアンチキンを売るバイトをしたり、俳優業もやってみたいから、オーディションを受けたり。自分の経験や得意なことを売り出していくことを、今、1個ずつ1個ずつ自分でやっているんです。だから何やっても面白くて、カナダ生活4年目になりますが、毎日ドーパミン出まくりで飽きることがないのですよ。 ――もともと、留学は何年のつもりだったのですか? 光浦:1年。大竹まことさんの「ゴールデンラジオ!」にレギュラー出演させてもらっていたので、留学前に「1年で戻ります!」って言って、「じゃあ1年間席空けとくね」と言ってもらっていたんですが、最初の1年じゃあ、全然英語が喋れるようにならなくて、それで悔しくてもう1年、と、延ばしているうちに(笑)。 ――どんどんカナダでやりたいことが生まれてきているんですね。しかもまだ、この本にはカナダ留学1年目のことしか書かれていませんから、光浦さんの人生の続きを読みたいと思う人はきっと多いはずです。 光浦:料理学校の「カレッジ編」は、英語が聞き取れない中での授業のことや、シェフや同級生と揉めた話とか、細かい世界の話も入ってくるので、さらにドラマチックになると思います。書きたいことがたくさんあるので、また本にできるといいなと思いますね。
文=川口美保 撮影=深野未季(文藝春秋)
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