崖っぷちからの奮闘ぶりに感動!泣けるカムバック映画10選!
安楽死目前からの復活に胸が打たれる!『夢駆ける馬ドリーマー』
挫折から復活できるのは、人間だけではない。むしろ人間ではないからこそ、その必死な努力に胸を打たれることもある。この映画は、競走馬の復活を描いた感動作だ。“ケンタッキーダービー”でも有名なケンタッキー州の牧場で、経営者のベンが調教している牝馬のソーニャドールが、レース出走を強行したために骨折。競走馬が骨折するということは、安楽死の運命が待っているということ。しかしベンはソーニャドールを連れ帰り、治療を施す。そして、優秀な種馬と交配させ、その仔馬を売ることを考えるのだった。 しかし、これだけではあざやかな復活劇とはいえない。ベンの娘、ケールがソーニャドールをかいがいしく看病し、幼いながら馬主となってソーニャドールを再びレースに出すべく奮闘する。競走馬自身の復活だけでなく、それを後押しする周囲の人間ドラマ、とくに家族関係の“復活”が観る者の心を熱くする。さらにこれは小さなエピソードだが、無名の騎手のトラウマ克服劇も見逃せない。クライマックスのレースに向けて、一気に盛り上がる感覚を味わってほしい。
ボロボロになっても立ち上がる姿に男を感じる!『レスラー』
主人公の姿にミッキー・ロークの人生を重ね合わせずにはいられない作品で、かっこ悪さをさらけ出した姿が胸を打つ人間ドラマ。主人公ランディは、かつてメジャー団体で活躍したが、今はステロイド剤の射ちすぎでボロボロになった中年プロレスラー。若手レスラーやプロレスファンからリスペクトされる一方、普段はスーパーマーケットで働かざるをえないほど落ち目になっている。 心臓の手術を受け引退を決意するが、どうしてもリング上で感じた高揚感を忘れることができない。そのうえ、不器用な生き方しかできないため、大好きな娘の約束をすっぽかしては嫌われ、勤務中のスーパーマーケットではファンに見つかり、恥ずかしさから店をグシャグシャにしてしまう。そんなつもりじゃないのに、同じ過ちを繰り返してしまう。誰しも、こんなときがあるだけに、ランディの気持ちが痛いほど伝わってくるはずだ。ラスト、ランディはボロボロのカラダながら命懸けでリングに上がる。そこには天職に巡り合ってしまった男の喜びと哀しみが見てとれる。