崖っぷちからの奮闘ぶりに感動!泣けるカムバック映画10選!
大怪我をしても信念があれば復活できる!『ビニー/信じる男』
アスリートにとってケガは重要なターニングポイントとなる。ましてや選手生命を危うくする大ケガの場合は、その後の人生を一変させてしまう。今作の主人公、ビニー・パジェンサはプライドが高く、自分の実力を信じて疑わない、ボクサーらしい資質を備えた男。そんな彼がチャンピオンにコテンパンに打ち負かされる。これが一度めの挫折。2度目は、新たなトレーナーに指導を仰ぎ、階級を上げて、念願の王座を掴んだビニーに訪れる。チャンピオンになったその直後に交通事故で首を骨折してしまうのだ。なんと、ボクサーとしての再起は不可能という最大の挫折に苦しむことになる。 復活を目指すには、一か八かの賭けが必要だった。そして何より、その賭けには強い“信念”も要求される。ビニーは失敗のリスクが高いといわれる脊髄固定手術を受け、そしてボクサーとして再びリングに上がるため、過酷なリハビリに挑んだ。これがフィクションなら出来すぎの話だろう。だが、ビニー・パジェンサは、5度の世界チャンピオンに輝いた実在のボクサー。アスリートの大ケガからの復活という点で、ここまで壮絶でドラマチックな実話も珍しい。タイトルどおり“信じる”心こそが、肉体の回復も呼び起こすのである。
復活への原動力は他者への限りない愛!『幸せのちから』
医療機器のセールスをしていたクリス・ガードナーは、折からの不況の影響で収入がガタ落ち。家賃も支払えなくなり、妻にも去られ、5歳の息子とモーテル暮らしとなる。人生のドン底を味わいながらも、彼は一流証券会社の研修生となる。しかし研修期間は無給のため、お金は底をつき、ついにホームレスの生活を余儀なくされるのだった……。公衆トイレで寝泊まりするという究極のドン底生活から、いかにしてまともな人生に復帰できるのか? 大逆転のクライマックスに辿りつく、信じがたいけど本当にあった話。 主人公のクリスを演じるのはウィル・スミス。息子役は、本当の息子のジェイデン・スミスで、父子共演が実現した一作だ。実際の親子の絆が感じられるせいか、悲痛なシーンには思わず感情移入させられる。とにかくこの主人公は、自分のためではなく、幼い息子を守るという使命感が強く、逆境にも折れることなく必死に立ち向かうのだ。これはまさに“他者への限りない愛こそが、ドン底から這い上がるパワーを与える”というモデル。どんなに安定的な仕事に就いても、人生、一瞬先は闇。そんなシビアな現実にも対処できる、いい年の大人が勇気をもらえる一作。