浅野温子が語る『あぶない刑事』の38年、「ふたりのような俳優はいない」
1986年、舘ひろし演じるタカ、柴田恭兵演じるユージの刑事バディが活躍するテレビドラマ「あぶない刑事」が始まった。当時の最高視聴率は26.4パーセント。1987年には映画化され、社会現象を巻き起こした。 【写真】ツーブロックもかっこいい!浅野温子さん、あぶ刑事仲間とのレアショットも 38年前から作品が作り続けられたシリーズの最新作が『帰ってきた あぶない刑事』(5月24日公開)だ。 本作の主人公であるタカ&ユージ(舘ひろしさんと柴田恭兵さん)の元同僚であり、「あぶ刑事」シリーズになくてはならない存在が、浅野温子さん演じる真山薫である。タカ&ユージとともに「帰ってきた」浅野さんにインタビューする前編では、「あぶ刑事」シリーズをはじめ超多忙だった80年代に結婚・出産もした浅野さんご自身のキャリアを伺った。後編では、38年愛され続ける「あぶ刑事」シリーズへの思いと最新作について掘り下げていく。 ---------- PROFILE 浅野温子(あさの・あつこ) 1961年3月4日、東京都出身。1977年にドラマ「文子とはつ」(77/TBS)で俳優デビュー。81年に「スローなブギにしてくれ」で映画初主演。「あぶない刑事」シリーズのほか、ドラマ「抱きしめたい!」(88/CX)、「101回目のプロポーズ」(91/CX)など出演作は多数。近年は「古事記」や日本の古典各地の民話伝説を題材とした一人舞台劇「よみ語り」にも力を入れている。 ----------
「あぶない刑事」、38年の歴史
「会わない時間があっても、みんな変わらない。もはやゾンビですよ(笑)」 これは、『帰ってきた あぶない刑事』にむけて浅野温子さんが寄せた言葉だ。 「会わない時間」とはいうが、38年の間、コンスタントにシリーズ作品が作り続けられてきた。そのことがなにより驚きだ。 映画だけでも『またまたあぶない刑事』(88年)『もっともあぶない刑事』(89年)『あぶない刑事リターンズ』(96)『あぶない刑事フォーエヴァー THE MOVIE』(98)『まだまだあぶない刑事』(2005)『さらばあぶない刑事』(2016)と7本が作られている。 5月24日公開の新作『帰ってきた あぶない刑事』は、8年ぶり8本目の映画作品。『さらば』でタカとユージは刑事を定年退職後にニュージーランドに移住し、探偵になったところで終わっていた。その彼らがニュージーランドでひと悶着起こしたらしく、8年ぶりに帰国して、横浜に探偵事務所を構える。 最新作の『帰ってきた あぶない刑事』を待ち望んでいたファンは多い。舘ひろしさんと柴田恭兵さんは70歳を超えているが、アクションに挑み、おなじみのレパードやハーレーを操り、全速力で走る。2023年11月に開かれた記者会見で、柴田さんは「全力疾走したんですが、絶対に“72歳と2ヵ月”というテロップを入れてくれとお願いしました」と語っていた。 二人の後輩刑事・町田透を38年演じ続けている仲村トオルさんは「このカッコ良さが40年近く変わらないのは、異常な奇跡。お二人が『あぶ刑事』が長年続いた魅力の源であることは間違いない」と尊敬を込めて表現した。