憧れのクラブ・FCバルセロナで感じた手応えと課題。原田快が歩む「世界最高峰」への旅路【独占インタビュー|フットサル】
あと3回は、W杯に出れるチャンスがある
──思い返せば、2022年のアジアカップの決勝も「攻撃特化」の起用でしたよね。 たしかに、「相手ボールになったら、急いでベンチに帰って来い」って言われていました。 守備の能力だけじゃなくて、体が全然できていなかったというのもあると思いますけど、あのときドリブルだけでかわして数的優位を作るということだけ任されていましたね。 ──そこから、今年は2年ぶりに同じ舞台に立って、さらに活躍を見せるチャンスでもありましたが……。 招集もされていてクラブからもOKをもらっていました。でも、直前にシーズンの途中でトップチームに怪我人が続出してしまって、Bチームの選手がAの試合に出ることになった。そしたら今度はBチームも人が足りないという状況になって、1週間前に急遽「やっぱり行かせられない」と言われてしまいました。 ──結果として、日本代表はグループステージで敗退が決まって、W杯出場を逃してしまった。ショックはかなり大きかった? アルトゥールと、カズ兄(清水和也)が怪我をして心配はしましたけど、それでもグレさん(木暮賢一郎元日本代表監督)も含めて、メンバーを見ても日本の最高峰の選手が揃っているから、大丈夫だろうと僕自身も思っていました。 悪気があるわけではないのはわかっているけど、大会が終わってからはチームメートからも「なんでW杯行けないの?」とからかわれたりもして、めちゃくちゃ腹が立ちました。 でも、自分は現地にいたわけでもないし、もう過去には戻れない。現実を受け止めて、また頑張るしかないです。 ただポジティブに考えるとすれば、W杯期間はプレシーズンとも重なっているから、W杯出場も決まってメンバーにも選ばれていたら、ショタに移籍することはたぶんなかった。 新しいチャレンジの選択肢ができたのは、個人のことだけ考えると決してマイナスではないのかなとは思います。もちろん、出たかったですけどね。でもバルセロナでは、「4年後も8年後もあってあと3回は、W杯に出れるチャンスがあるぞ」と。なので、今は前向きに捉えるようにしています。 ──代表も体制が変わり新たな舵を切りますが、心境の変化などはありますか? グレさんは、僕が全然戦力にならない時から呼んでくれて、いろんなことを経験させてもらいました。 ここまで来れたのは、グレさんもそうだし、甲斐(修侍)さん、ルイス(ルイス・ベルナット)の3人の監督のおかげだし、とても感謝しています。でも、監督が変わったからといって嫌だとか、やりやすいとかやりにくいというのは僕自身あまりないです。(高橋)健介さんもずっとコーチとしてやってきてくれていて、これまではちょっといじったりイタズラをしたりしながらコミュニケーションを取ってきていたけど、関係性は変わるので様子を見ながらやりすぎないように(笑)。 チームのコンセプトとかもまだわからないですけど、とりあえず呼んでもらえれば頑張ります!という気持ちです。
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